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2006年11月22日 (水)

知財革命

知財革命 荒井寿光 角川oneテーマ21

 そーいえば、荒井寿光氏は、内閣官房知財戦略推進事務局長だったわけであるが、小川洋氏に局長が変わりましたな。 って、小川洋前特許庁長官といえば、あの、・・・である。 まぁ、過去のことは置いといて、三井住友海上火災で禊はすんだってことかな!? しっかし、特許庁長官から、三井住友海上火災保険顧問って、これぞ天下りじゃないのかな??? 最近は、日本経済新聞社で株取引のインサイダー取引が問題になってたけど、経済産業省の問題はどうなったのかしらん。 日本ってホントニュースは一瞬で熱して一瞬で冷めていくよね・・・

 

そうそう、内容に戻ると、

 ここ数年を概観する知財分野の小泉政治振返り本という位置付け。 内容的には、ProPatentというよりは、小泉政治同様にProUSAである。 まぁ、小泉さんが、知財を活性化したから今の知財の状況があるわけで、その中で活躍されたのが、荒井寿光氏なんだから、当然といえば当然の内容。 今でこそ、知財の部局が経済産業省にあるのかもしれないが、出世コースとしての知財畑なんてぇのはないんだろうし、特許庁長官になってから知財に取り組み、これだけの時代を作り上げたんだから、その手腕は素晴らしいよね。 ただ、本自体は役人が書いた本の域を出ていなくてちょっと退屈。 虚の部分を全然出て無い上に当たり前すぎ。

 

 特許庁には、確か高橋是清の像があると思うけど、中興の祖として、荒井寿光氏の像を建ててもいいんじゃないか!!!(これはマジ思う。)

 

 この本を読んだのはちょっと前だけど、その間に、

日米欧間での特許の相互承認に向けた作業部会が設置され、

ロシアのWTO加盟に向けて米露間での交渉がスタートした。

 知財の世界はどんどん進んでいくので、キャッチアップが大変だ!!!

 

79頁 CJマーク(コンテンツ海外流通マーク)というのがあって、中国、香港、台湾で、「CJマークの商標権に基づいた侵害対策を実施していくことが可能となった。」そうである。

80頁 「中国では安くなければ売れない。 そこで音楽CDの定価を下げる。 ・・・安くした本物が日本に逆輸入するという事態が起きる。 これは値崩れを引き起こすので大変やっかいである。 そこで著作権法を改正して、税関でそうしたCDの輸入を止めることができるようにした。」

 著作権法で、特許権の国際消尽のような考え方が取り入れられているということかな? 条文をチェックしてみよう!!!

125頁 「2006年1月に「知的財産人材育成総合戦略」を作成した。 知財人材を、量も増やし、質も高めていこうとしている。 まず量であるが、日本には現在、約6万人の知財人材がいる。 知財人材とは弁理士、企業の知財担当者、特許庁の審査担当官、裁判所の専門裁判官、税関の取締官、大学の知財研究者、TLO(技術移転機関)の技術ライセンス・アソシエートなどを指す。」

 知財人材に、特許技術者等の事務所の方々は入らないのかな?

125頁 「この6万人の内訳だが、企業等の知財担当者が約4万5000人、弁理士が約7000人(これはアメリカのおよそ3分の1の数)といわれる。 これらを2015年までに、倍の12万人にしたいとしている。」

 なんだそうで、とすると、あと10年ほどで、弁理士も倍にするということかな? 任期付審査官制度以外にも審査官も倍なのかいな? なんだか、弁理士の平均給与も下がってきているとかなんだとかって話を聞くのに、さらに倍になれば益々厳しい時代の到来だなぁ。。。 その後の126頁には、夢のような話が記載されているけど、これって弁理士にも必要な素養なんだろうが、寧ろ企業の知財担当者に求められる能力ではないかな。 こうなってくると、理系の院を出てその後にMOTなどを修めるってことが必要になろうが、それって、企業が取ってくれんのかしらん。 企業のマインドの変化も起こってはきているのだろうけど、まだまだ、日本の社会はそこまで来てない気がするのおう。 って、ここに書いてあることって、結局、アメリカ追従型の知財世界なんだよね。。。

ここにも、

128頁 「大阪工業大学知的財産学部は、日本で初めて知的財産人材の教育に専門特化した学部だ。 ・・・弁理士には1人につき、5人ほどのパラリーガル(法務事務のサポーター)がつくのが一般的だ。 ・・・ 弁護士や弁理士が増える場合は、このパラリーガルも増えなければ有効に機能しない。 そうした人材を増やすためにも、知的財産学部などの存在は重要になる。」

 って、パラリーガルって、何者??? 結局、パラリーガルって特許技術者かい???

139頁 「われわれが弁理士に求めるのは、技術に強い特許の専門家という姿だ。 しかも、技術の進歩に日々キャッチアップしている弁理士を求めている。 「これなら特許になる」「こういうふうに特許を取っておけば、将来実用化したときに競争相手に勝つことができる」。 そんなふうに、技術がわかっていて、目利きのできる弁理士であってほしいと思う。 加えて私は、ビジネス感覚をも兼ね備えていることを求めたい。 特許として登録されるだけでなく、その先の商品化も見据えて、マーケットニーズに合った売れるものが作れるかどうかについても思いをめぐらせるセンスを併せ持った弁理士の登場を望んでいる。」

 なんだか、この考え方だと、弁理士は使い捨てって感じである。 技術は10年ほどで陳腐化するので、最先の技術を理解できる期間ってそうそうないよね。 となると、逆に考えると、特許を審査する審査官側もそうでなければならないということにならないのかな??? 弁理士にだけ、そういった素養を求めて、審査官にはそういった素養を求めないのは変でないかい??? なんだかんだいっても、やっぱり感覚が、お役人さまなのかもなぁ・・・ 

140頁 「ある弁理士はITに強い、別の弁理士はバイオに強い。」

 って、最先技術はITかバイオかって、児戯。

158頁 ここ重要ポイント

 「中小企業が海外での侵害から権利を守れるように、国や地方自治体も手を差し伸べ始めている。」

 ってことで、助成制度が始まっているようである。

176頁 「私は、アメリカとの間については、できるだけ早期に日米特許自由貿易協定を結び、特許の一本化を図るべきだと思っている。 ・・・同じ発明を重複して審査するというムダなことはやめて、特許を相互に乗り入れることで、日本の発明はアメリカでも守られ、アメリカの発明は日本でも守られるという仕組みを確立させるべきなのだ。」

 審査のレベルが最も離れているといわれる、日米をそろえるってまた大胆な。 ここに欧州が絡んできてないのは何故なんでしょうか? 日米特許審査ハイウェイ構想のせいかしらん!? いやぁ、ほんとアメリカ大好きでしょ!!!

 こういった流れって、アメリカが民主党政権になったら、どうなるんだろ。。。 また、あの忘れられた10年の暗黒の時代に知財もひっくるめて戻ってしまうのかな・・・ 

 

 

本日のキーワード: いまやどの世界も厳しいです。 上述とはいえ、ITの勉強も少しはしとかんとなぁ・・・

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コメント

pateさんへ:
こんにちわ。
結構面白い本読んでいるんですね。
この前はアドバイス大変感謝しています。
自分の今の状況を書き込んだので、またお時間あるとき
ぜひアドバイス宜しくお願いいたします。
楽しみにしています。
今後とも宜しくお願いいたします。

投稿: 松ちゃん | 2006年11月22日 (水) 12時02分

遅くなりましたが、、、

勉強に不安はつき物です。一発合格の人だって、一発合格すべしと思っていこそすれ、不安になったことがないなんてことはないと思います。この辺は研究と同じです。
ただ、成績が良いか自分が思い描くように成績が伸びてくると不安になる回数は少なくなりますね。。。成績が上がってこないのは、根本的に勉強量がまだまだ足りないのか、勉強方法が悪いのか、万人に失礼ですが、能力に少々欠けるかのいずれかでしょう!まず、この点の分析が必要です。

ここの解消法は、今年の試験に合格できなかった理由について分析をしたあとに、自分の現在の実力に合わせた目標設定をすることだと思います。短期&長期のです。例えば、自分の中で立てた計画通りに成績が伸びていれば、不安も少しは解消されるのではないでしょうか?明日試験ではないので、試験日当日に合格レベルにあればよいという点にご留意のほどを!
年内の目標は、成績でもいいですし、点数でもいいですし、進める条文数や過去問の数とか勉強時間数でもいいと思います。

勉強法についても、受かった人の方法が官軍、不合格なら賊軍です。受かったからこそ、その方法論は正しかったものといえるに過ぎないのです。ただ、同じ人がやらない限り、成功するとは限りませんので、人の方法は真似るのでなく参考にするに限ります。合格者のいい部分のみを、エッセンスとして自分の勉強方法に当て嵌めるといいと思います。
また、官軍になるには、運にも大きく左右されますし、当然能力等にも左右されます(運は呼び込むものだと私は思ってますが・・・)。ただ、官軍になる人に共通して言えるのは、自分を信じて、勉強し続ける努力をしていることです。「継続は力なり」といいますが、弁理士試験にあっては、当に該当すると思います。でなければ、「3000時間勉強すれば受かる」なんて格言はでてきません(合格するには3000時間必要だったの必要条件なのか十分条件なのかは微妙なとこですが・・・)。司法試験ではきいたことがない気がします(やったことないので本当のところは知りませんが・・・)。ということで、不安になるのは仕方ないと諦めて、自分の方法を信じて継続して勉強してください。自分をほめれるくらい勉強して、それで駄目ならまだ諦めもつくのではないでしょうか。っていうか、誰も自分をほめれるだけ勉強できませんので、ご安心の程を!!!ようは、それぐらいの気概です。

勉強方法に王道がないから、3つの大手の予備校が別々の教え方をしても成立するわけです。ただ、金が許すのであれば、全講座を取るくらい1つの予備校にかじりつくのがいいと私は思っています。1つに絞るのには理由があって、色々なのに目を通した場合、合格に必要なポイントのみ各予備校から抽出してくればいいですが、その逆がおきると最悪なので。

お金と時が許すのであれば、講座を取りまくっても損をすることはないと思います。なぜなら、弁理士試験のために開かれている講座ですので、全てが有用とは言いませんが、最低限ムダになることはないと思います。受講中にムダと考えるのは、まぁ、不合格者の考えることです。受かった後に、ムダだったなぁというのはありです。

年内の答練を受ける受けないはその人のペースにもよると思います。実際、私は今年合格していますが、論文のための勉強としては、前にもずっと短答の4法の勉強のみしてたと書きましたとおり、短答試験受験後にしかしておらず(人それぞれです。)、短答前での論文の答練はYのみです(当然に年内に答練は受けてません)。年内に論文の答練を受講しなかったのは、短答の勉強で手一杯だったからであって、短答を既に突破している経験がある場合には、片っ端から受けるのも手だと思います。思うに、短期合格者は、1年で鬼のような数の講座・答練を受講されているのが昨今の傾向だと思います。

Lの講座を多く取られるようですし、ブロガーにはLを受講している方が多いので、他のLを受講されてる今年の合格者のブログを参考にされるといいと思います!LからYへと流れ着く前に合格されるのが短期合格の秘訣だと思います(とはいえ、弁明しときますが、私はYの信奉者です。ついでに付け加えとくと、anti Lでもありますが。。。)!!

投稿: 弁理士一期一会 | 2006年11月26日 (日) 23時48分

弁理士一期一会さん。
こんにちわ。
アドバイス有難うございます。
確かに不安な気持ちでした。
自分は、そんなに講座受講しても消化できないと思うので、
何回も繰り返して勉強をやっていこうと思っています。
短答の四法の勉強もだいぶ進んできました。
条文が解ってくると、過去問やっていると、聞かれていることが
解ってくるようになりました。
この辺りは進歩です。
でも何から先に書けば良いのかが、まだ解らない状態なので
その辺りを訓練しないといけないと感じています。
これからもアドバイス宜しくお願いいたします。
ぜひ弁理士一期一会さんの答案構成を教えて頂ければ嬉しいです。
僕も亀みたいに少しずつ進歩していくのが嬉しい毎日です。

投稿: 松ちゃん | 2006年11月28日 (火) 09時41分

 私は青本読んだり、条文の写経をしたりはしていたのですが、正直、答案構成はやってません。論文の勉強は過去問の全文書ほぼオンリーです。
 チェックリストみたいのも作ってないので、答案構成を意識した勉強方法については、アドバイスすることができないんです。

 さすがにこれではなんですので、関連することを書いときます。
 気をつけていたのは、問題文を4、5回読んでました。で、問題文から関連条文を導き出せたところはチェックして、導き出せないところは、何かあるはずと云々してましたねぇ(今年の意匠は、年月日を全く使わなくてよい問題だったと思いますが、私はかなり考えさせられたので、ムダに時間を浪費してました。。。)。
 で、自分の頭の中の条文リンク集から関連事項を手繰り寄せてました。
 あとですね、私は、論文答練の時期でも、30分くらい条文集を1条から最後の条まで見て、関連事項はねぇかぁってしてましたので、、、ご参考まで!
 
 
 答案構成と話は関係ないのですが、松ちゃんさんもブログをやられるといいと思います。
 確かに、時間はとられますが、人に見られる文章を書くというのは論文の練習になると思いますよ!
 既にブログをやられているのであれば、アドレスなりを教えてくださいな。

投稿: 弁理士一期一会 | 2006年11月30日 (木) 20時48分

弁理士一期一会さん。
こんばんは。
今日は論文過去問の演習の全文書きを4通やって、
条文と青本の演習をしました。
条文の知識がついてくると結構理解できるようになりました。
ブログですが近日公開しますので。
これからもアドバイス宜しくです。

投稿: 松ちゃん | 2006年12月 2日 (土) 21時30分

松ちゃんさん

そうですか。
それでは、近日公開を楽しみにしていますね。

ではでは、勉強頑張ってください!!!

投稿: 弁理士一期一会 | 2006年12月 4日 (月) 23時12分

弁理士一期一会さん。
こんにちわ。
毎日3通の全文書きをノルマにして頑張っています。
あとはやった論文過去問の条文と青本の確認です。
今はひたすら頑張っています。
ブログですが、日曜日には、始めようと考えています。
更新がなかなか出来ないかもしれませんが、頑張りますので。
また色々アドバイス宜しくお願いいたします。
来週から短答も始める予定です。

投稿: 松ちゃん | 2006年12月 6日 (水) 17時18分

毎日3通ですか!それは凄いですね。
継続は力なりと申しますので、継続して頑張ってくださいね。

腱鞘炎だけはご注意ですよ!!!


ブログは楽しみにしています。
受験生ブログも多々あると思いますので、
情報交換されるといいと思います!!!
祝賀会でも、合格者同士ブログを通じて話が弾んだりしてました
(私のは内緒ですので、私のブログを通じてではないですが)。

投稿: 弁理士一期一会 | 2006年12月 7日 (木) 01時02分

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