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2007年1月12日 (金)

平成18年 意匠法等の一部改正 産業財産権法の解説 第一部 意匠法の改正項目 第七章

第七章 秘密意匠制度の見直し(第33~35頁)

 秘密意匠制度は、「直ちに当該意匠の実施を行わない場合に意匠公報が発行されることによる第三者の模倣を防止しようとする趣旨」(33頁)であるので、模倣防止の観点から本改正において、重要な位置を占める改正であるといえる。

14条2項 前項の規定による請求をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した書面を意匠登録出願と同時に、又は42条1項の規定による第1年分の登録料の納付と同時に特許庁長官に提出しなければならない。

≪短答ポイント1≫

 意匠登録出願人は、意匠公報の発行の日前であれば、常に、秘密意匠の請求をすることができる。

 否

≪短答ポイント1’≫

 意匠登録出願人は、登録査定の謄本の送達後、登録料を納付するまでは、秘密意匠の請求をすることができる。

 否

 この改正も、時期的要件がらみだけ注意しとけばよい。 ただ、気をつけなければならないのが、過去問で良く出ていたようなの。 

 例えば、話が前日に戻るけど、法改正前は、30条適用の特許出願を意匠登録出願に変更した場合に、特許出願のときに14日以内に30条4項の証明書面を提出していないと、変更後の意匠登録出願において4条の適用を受けることができなかった(はず)。 こういう問題は結構脳裏に焼きついているもので、条件反射で昔の対応をしてしまうんじゃないか!?って思える。 今後は、特許出願時に出願日から15日以降に30条4項の証明書面を提出した場合であっても、4条適用を受けることにより意匠登録を受けることができることとなったので、こういった問題は再度確認しとく必要があるんじゃないかな?って思います。 って、去年の改正が地域団体商標のみで、あまり他の条文とリンクしてなかったので、過去問の解答変更っていうのが少なかったのはラッキーでしたな。 実際、私も法学書院の古い法域別問題集とかで勉強してたからなぁ。

≪短答ポイント2≫

 特許出願から意匠登録出願に変更出願をした場合には、秘密意匠の請求をすることができる場合はない。

 否

も、類題といえるでしょう。

 秘密意匠の請求をすることができるのは、2回しかないわけだが、ここの改正趣旨は、口述で聞かれると思う。 何で、登録料の納付と同時の場合だけに限られるんですか?って。 端的にいえば、特許庁の負担軽減ってところにあるけど、昨今は改正本どおりの内容で言わないと許してくれなかったりするので、口述前には覚えないといかんでしょうな。 適当に言って思いつける趣旨ではないだろうなぁと思えます。

「なお、登録料の納付については、出願人だけでなく利害関係人もすることができるため(・・・)、出願人が登録料の納付と同時に秘密意匠の請求を行おうとしても、先に利害関係人によって登録料が納付され、秘密意匠の請求の機会が失われてしまう場合があり得る。」(35頁)

 いやぁ、こんな状況って結構すごいんでは!? 登録査定の謄本の送達があってから30日以内に登録料を納付しなければならないので(期間が短いよね。)、利害関係人が支払うためには、かなりのウォッチングが必要といえよう!!! まぁ、権利者からするとラッキーだが、勝手に支払われてたなんて事例が今までにあったりするのかな???

≪短答ポイント3≫

 利害関係人が秘密意匠の請求をすることができる。 

 否(これは、過去問にあったかな!?)

 

 秘密意匠を請求する場合には、67条2項により、手数料の納付が必要である。

別表(67条関係) 

二 14条1項の規定により意匠を秘密にすることを請求する者 一件につき5100円

 で、意匠登録出願と同時に秘密意匠の請求をした場合で、拒絶査定又は拒絶審決が確定した場合にはどうなるの?  

67条7項 過誤納の手数料は、納付した者の請求により返還する。

の規定で、返してもらえたりするのかな? って、それはないだろう。

14条1項では、「その期間その意匠を秘密にすることを請求することができる」とあって、あくまで、14条で規定しているのは、秘密意匠の請求についてである。 よって、67条2項に基づいて支払う手数料というのは、秘密意匠の請求の手続に対してであって、条文上は、秘密意匠の意匠公報の編纂のための手数料ではない。 となれば、拒絶査定になって、意匠公報が発行されない場合でも、そのために支払った手数料は過誤納とはならんでしょう!!! そういえば、4条適用の場合には、手数料っていらないのね。 14条の手数料ってなんなんでしょうね!?

 そういえば、短答過去問で、秘密意匠の場合には、登録料のほかに別途手数料が必要である。といった問題がありましたな。

≪短答ポイント4≫

 秘密意匠の意匠登録出願について、登録料とは別の手数料の納付が必要な場合がある。

 是(かな!?)

 秘密意匠の登録料は不要だが、登録料の納付と同時に秘密意匠の請求をする場合には、手数料は必要。

 

 

本日のキーワード: 意匠はおしまい。

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コメント

弁理士一期一会さん。
こんにちわ。
ブログを見るなり合格後も勉強されているなと感心しています。
僕みたいな受験生には、大変感謝です。
今日から論文答練です。
まだまだ少し自分の答案スタイルが、決まっていないので正直
不安ばかりです。
僕は論述系の問題が好きで、措置系は、あまり書いていて
少し不安になることがあります。
今日から頑張ってきます。
答練で、自分の弱いところを修復する作業をしたいと思っています。
緊張していて、バイトどころではないです。
今日休めばよかったかなと考えています。
感想は、後日報告しますね。

投稿: 松ちゃん | 2007年1月12日 (金) 10時21分

松ちゃんさん、できはいかがだったでしょうか?
松ちゃんさんが一生懸命やっておられるのが文面から感じられるので、私まで気になってしまいます(笑)

ただ、本試で実力がピークになっていれば良いので、お書きのとおり答練はチェックにつかって、色々と勉強してくださいね。
そして、答練は狭く深く聞いてきますが、本試では広く浅く聞いてきますので、その辺は上手く答練をつかってくださいね。


私は逆に、措置系の方が強かったですねぇ。
侵害系の回の答練は、苦手な方が2問も出るので、成績は悪かったです。
 

投稿: 弁理士一期一会 | 2007年1月13日 (土) 00時20分

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