« 平成18年 意匠法等の一部改正 産業財産権法の解説 第一部 意匠法の改正項目 第四章 | トップページ | 平成18年 意匠法等の一部改正 産業財産権法の解説 第一部 意匠法の改正項目 第六章 »

2007年1月10日 (水)

平成18年 意匠法等の一部改正 産業財産権法の解説 第一部 意匠法の改正項目 第五章

第五章 関連意匠制度の見直し(第25~30頁)

 「関連意匠制度とは何ですか?」と問われれば、「一つのデザインコンセプトに基づいて同時期に創作されるバリエーションの意匠群を保護する制度です。」と答えていたが、本改正で一言定義が変更になる。

 青本896頁にも、「デザイン開発の過程で、一のデザイン・コンセプトから創作されたバリエーションの意匠については、同日に同一出願から出願された場合に限り、同等の価値を有するものとして保護し、・・・」とある。

 とはいえ、イタリック部分を削除すればいいだけか・・・

 

 本改正で時期的要件が緩和されたことにより、要件的には、類似意匠制度のような状態に近づいたといえる(関連意匠が独自の効力範囲を有する点で違うけど)。 今になって考えてみると、なんで類似意匠制度から関連意匠制度に変わるときに、本改正のようにしなかったんだろうか? なんか理由あるんかいな?

 説明されている趣旨としては、「近年のデザイン重視の商品開発においては、開発当初からすべてのバリエーションを創作する場合に限らず、当初製品投入後に需要動向を見ながら追加的にデザイン・バリエーションを開発する等、デザイン戦略がより機動化・多様化しつつある。」が一番理解しやすいかな。 口述のためには全部覚える必要があろうが。。。

 

10条1項 意匠登録出願人は、自己の意匠登録出願に係る意匠又は自己の登録意匠のうちから選択した一の意匠(以下「本意匠」という。)に類似する意匠(以下「関連意匠」という。)については、・・・

 となったので、意匠法施行規則の様式の【本意匠の表示】の欄を設け本意匠を特定し・・・、のところに登録番号も記載できるようになるっつうことかいな? 施行規則は改正されるんかいな??

10条1項 ・・・、当該関連意匠の意匠登録出願の日(・・・)がその本意匠の意匠登録出願の日以後であって、20条3項の規定によりその本意匠の意匠登録出願が掲載された意匠公報(同条4項の規定により同条3項4号に掲げる事項が掲載されたものを除く。)の発行の日前である場合に限り、・・・

 関連意匠の意匠登録出願をできる始期は、「日以後」なので、当該本意匠の出願の日が含まれ、終期は、「日前」なので、意匠公報の発行の日は含まれないとなる。 因みに、関連意匠の出願が先に出願されていても、本意匠の出願が同日であれば関連意匠制度は利用できるんだねぇ(改正部分ではないが、今、気付いた。)。

 そうそう、自己の登録意匠を本意匠として関連意匠の意匠登録出願をすることができるけど、非常にリスキーですな。 登録意匠ということは、登録料を納付した後、設定の登録がされた後をいうのだし、そして、意匠公報が発行される日前に出願しなきゃならんのだから、登録意匠を本意匠にできる機会は少ない。 また、意匠公報の発行は、出願人にがどうこうできるもんでもないしね。 因みに、登録査定の謄本の送達があった場合には、登録査定は確定するので、意匠登録出願は特許庁に係属しているの??? 係属していないとすると、その出願番号で特定するのはいかがなもの? 登録査定の謄本の送達後から設定の登録がなされるまでの間には、まぁ、意匠登録出願を本意匠とするのだろうけど、法的に大丈夫なんかいな??? ただ、登録料未納の場合、出願が却下されるんだから(準特18条1項)、未だ係属しとるんかいな??? 条文上できる期間になっているんだから問題ないんだろうけど(出願という事実行為はあるわけだしね。)。。。 どの状態であれば出願が特許庁に係属しているかなんて、結構、一生懸命覚えるもんだが、特許法での分割出願の時期的要件緩和といい、係属中って考え方はもう古いのかしらね。

 

「当該秘密期間に出願された関連意匠出願は、意匠法9条1項の規定により拒絶することとしている。」(28~29頁)

 この秘密期間中の出願については、関連意匠の場合には9条1項で拒絶されるわけであるが、3条の2の場合でも同様に拒絶理由になっているので、秘密期間との関係でよくよく押さえとく必要がありまんな。 短答ポイントですな。

 

「既に専用実施権を設定した本意匠についての関連意匠は登録できない旨を意匠法10条2項に規定したものである。」(29頁)

10条2項 本意匠の意匠権について専用実施権が設定されているときは、その本意匠に係る関連意匠については、前項の規定にかかわらず、意匠登録を受けることができない。

 とあるので、解説の方を読むと、一度本意匠に専用実施権を設定してしまうと、金輪際、関連意匠は登録できないとも読めるけど、条文上は、「専用実施権が設定されているときは」なので、関連意匠の査定時において本意匠に専用実施権が設定されていなければOKということになるでしょう。 意匠の審査速度から考えて、ほとんど考えられない世界だとは思うけど。。。

 

 10条1項から3項までが拒絶理由で、10条2項と3項が無効理由。 これって、短答で出そうですな。 過去問でも良く出てますしね。

 

 せっかくなので、一問だけ。

≪短答ポイント1≫

 関連意匠の意匠登録出願の日がその本意匠の意匠登録出願が掲載された意匠公報の発行前である場合には、9条の規定にかかわらず、意匠登録を受けることができる。

 否

 3条の2でも同じ問題が作れる。

 

 

本日のキーワード: あ~だこ~だがすきなのです。

|

« 平成18年 意匠法等の一部改正 産業財産権法の解説 第一部 意匠法の改正項目 第四章 | トップページ | 平成18年 意匠法等の一部改正 産業財産権法の解説 第一部 意匠法の改正項目 第六章 »

コメント

弁理士一期一会さん。
こんにちわ。
昨日の質問に関してですが、
1 拒絶理由の検討
2 意見書
3 補正(進歩性なので、減縮補正する)
4 分割
5 国内優先権
6 出願の変更は、進歩性で拒絶理由がある場合、有効な措置
ではないので、書かなくて良いと考えますが?
過去問では、進歩性の拒絶理由の問題が多いので、このように
書けば良いのかとは考えいますが・・。
ただ、単一性と進歩性の拒絶理由の場合は、分割やって補正の
方が有効なのかなと。
まだまだ初心者ですね。もっと勉強しないと。
金曜日の答練に少し自信がなくなっています。

投稿: 松ちゃん | 2007年1月10日 (水) 09時13分

5と6はもう書かなくなってるんではないですかね?

なお、最初の質問に戻りますが取りうる措置は変わってないと思います。
ただ、留意すべき事項が増えたということでいいのではないでしょうか?

因みに、拒絶理由に対して取り得る措置ですが、私の中では、今年はでないんではって思ってます。
審査基準も今年発表ですし、単一性は読み方によって千差万別どうとでも答えが変わってしまうので、出題しづらいのじゃないかな?って思ってます。
私見ですので、参考まで。

投稿: 弁理士一期一会 | 2007年1月11日 (木) 01時59分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 平成18年 意匠法等の一部改正 産業財産権法の解説 第一部 意匠法の改正項目 第五章:

« 平成18年 意匠法等の一部改正 産業財産権法の解説 第一部 意匠法の改正項目 第四章 | トップページ | 平成18年 意匠法等の一部改正 産業財産権法の解説 第一部 意匠法の改正項目 第六章 »