« 誰が本当の発明者か | トップページ | 新・特許戦略ハンドブック ぱーと よん »

2007年1月15日 (月)

新・特許戦略ハンドブック ぱーと さん

第3章 自社技術を活かす知的資産戦略の策定法

142頁 「・・・そもそも知的資産に対するトップマネジメントの戦略的な視点が欠けていることに問題の根本がある。 ・・・「知的財産(特許)マネジメント」への取組みを強化する企業が増えてきているが、知的財産としての特許をどれほど効率的にマネジメントしても、その活動が知的資産(技術)および事業のマネジメントとシームレスに結合していないと経営戦略上の意味が薄いのである。」

 って、みんな分かっていることだよね。 ここが一番難しいしとこだよね。 そもそも、昨今の日本の知財ブームの始まりは、他国で金儲けするために、知財を持ち出してるだけなんだよね。 それを理論立てるのが知財経営とか言う名の下の作業ともいえるかな。 今までは、労働力の簒奪だけしてれば、金儲けできたけど、労働力を簒奪するべきところが世界中でもなくなってきっちゃって、しかも、中韓といった国が、自国にも技術を持つようになってきたから、金儲けしずらくなってきちゃって、金儲けシステムの構築を急いでいるに過ぎないんだよね。 だから、事業のマネジメントと特許のマネジメントがずれるのは仕方ないんじゃないかな??? 多分、日本でだけを考えてるとそんなに知財ってマネジメントしなくてもいいんでないかい?って思えるし。。。 まぁ、企業の考えていることは、知財経営といって、今まではどんなに不況でも、宝箱のように重宝されてきた研究部門にメスを入れたいという思惑があって、知財経営だなんだってブームにしている気もする・・・ 知財経営をする際に、一番重要なのは知財を生み出す部分だけど、ここって、なかなか定量的にすすまない、考えることができないのは明らか。 となると、定量的とまではいかなくても、なんとか定性的に判断できるようにして、ばっさりナタをなんてことになるんじゃないかなぁ。。。 研究のアウトソーシング化を進めて、結局の人件費の節約と。。。 知財経営という甘言で、研究者を騙くらかしといて、ゆくゆくは研究の世界にも、勝ち負けをはっきりさせて、、、ってことになるんじゃないかな?と思う。

 その思惑を分かっている、コンサル系は、その要望にこたえようとするけど、まだノウハウがないから、とりあえずの金儲けと・・・ 今の知財ってこんな感じかしら!?!?

 

第5章 知財によるインキュベーションと資金的考察

213頁 「世界を制した中小企業」という本が紹介されているがおもしろそうである。

215頁 「同じ土俵、軸あるいは価値観で競争することは戦略上避けるべきである。 「大企業と同じことはできない」ことを逆手にとって、「大企業と同じことはしない」という前向きな行動規範、規律を確立すること。 これが、非対称戦略のポイントであり、ある意味でゲリラ戦を戦う覚悟が必要である。」

 これって、どんな場面でも通用する戦略だよね。 弁理士業界も、今後再編等が進んでいくと思われる中、法曹のようになっていったとき、当に独立を考えているなら、大手ではできないようなものを提供する非対称戦略といったものを取る必要があろうなぁ。

227頁 「2003年3月には、松下電器産業子会社の(株)ピンチェンジと光学系特許権を保有するベンチャー企業であるスカラ(株)との間で資産流動化法に基づく特定目的会社方式を利用した日本初の特許権証券化案件が成立した・・・。 また、2004年の信託業法の抜本改正により、知財が信託対象財産に含まれることになったことにより、2005年3月には、UFJ信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)と東京都大田区のトキワ精機(株)との間でトキワ精機の持つ特許権についての信託契約が成立した。」

 

第9章 知財リスク保険化の可能性

366頁 「欧米の先進企業には、自社のリスク・マネジメント戦略に基づき、ファイナンスの最新手法を用いて、巨額の損害賠償をカバーするオーダー・メイドの知財リスク保険を実現している企業がある。」

368頁 「Entire Market Value Ruke: 特許権等の製品への利用率において、発明がその製品の一部しかしめていない場合であっても、その発明の効果が製品全体に及び、製品全体が創意的で特許の実施価値が認められれば、利用率を100%まで引き上げられるという考え方」があるらしい。

 意匠法の口述試験で、同じような問題がでたけれども、その際の回答としては、上記Ruleではなかったなぁ・・・

 上記Ruleに関連して、

371頁 「・・・、製造設備と設備を利用した製品の方法特許や薬品業界におけるリサーチツールと最終製品の特許との関係において、同様のリスク構造が見られる。」

 とあるが、判例で、リサーチツールは、最終製品には及ばないとする生理活性物質測定法事件(カリクレイン事件)があると思うので・・・。 とはいえ、該判例は、最終製品の差止請求が認容されるかという点が争点であるので、上記Ruleとは射程が異なりますな。

385頁 「欧米の考え方では、リスク・マネジメントとは、リスク・コントロールとリスク・ファイナンスから構成されている。 ・・・、リスク・ファイナンスは、リスクの完全な制御は不可能であり、そのためにリスクに対する資金的手当てを積極的に手配しようとするアプローチである。」

 リスク・ファイナンスっていうと、かっこいいけど、生命保険と考え方は同じだよね。 やっぱり、知財だからと特別扱いする必要はないね。 一般の経済学の知識があれば、MOTなんていらんのじゃないかな???

406頁 「以上のように、知財リスクの保険化には、まだ多くの課題があり、本章では可能性への言及にとどまっている。」

 ということで、やっぱり知財マネジメントというのは、これからの学問である。なのか、学問足り得ないのか・・・

 

 

本日のキーワード: 「新々」の際にもう一度読むべし!!!

|

« 誰が本当の発明者か | トップページ | 新・特許戦略ハンドブック ぱーと よん »

コメント

弁理士一期一会さん。
こんにちわ。
金曜日に答練受けてきました。
独特な感じで、周りがけっこうがりがり書いている音が聞こえて
正直、圧倒されてしまいました。
さて、問題ですが、2問目で、措置系の問題が出ました。
特許請求範囲に請求項1、2と記載されてあって、請求項1に単一性違反と進歩性の拒絶理由がある場合にとり得る措置でした。
項目としては、分割・補正・意見書は上がりましたが、
当てはめがだめでした。
拒絶理由の妥当性で、単一性の技術関係の解釈が、書けないし
また分割で、今回の法改正の部分を上手く書くことが出来なかったです。帰りにくやしい思いで電車の中で、解説を見ていました。
全文書きをしていたおかげで、正直項目は上がりましたが、
やはりあてはめを訓練しないと駄目みたいです。
最初から上手く書けなくてあたりまえだと思い、今週も気合いを
入れて勉強しようと思いました。

投稿: 松ちゃん | 2007年1月15日 (月) 09時04分

あら!?
この前のコメントのが出たのですね。
今年の改正で、拒絶理由に対する措置の分割・補正で留意事項(拒絶理由)が増えたので、結構めんどくさそうですね。

あてはめは、条文にあわせて要件を考えていくと結構うまくなったりしますよ。 あとは慣れですかね。

#請求項1に進歩性の拒絶理由で、請求項2に単一性ですよね? 単一性は、審査する主クレームとの関係で同一の又は対応する特別な技術的特徴の有無を見ますからね。

投稿: 弁理士一期一会 | 2007年1月15日 (月) 23時51分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 新・特許戦略ハンドブック ぱーと さん:

« 誰が本当の発明者か | トップページ | 新・特許戦略ハンドブック ぱーと よん »