バイオマス燃料その後
最近、新聞でバイオマス燃料についての記事が出ない日が少なくなってきましたね。
2007年2月24日の日本経済新聞朝刊では、「原料に「セルロースを」」としてワシントンからの記事が出ています。 以前、とうもろこしをエタノールにするか、飼料にするかで、穀物戦争が始まるというTV東京のWBSでの話を書いたことがありますが、今回の記事は当にその話でして、米国で、バイオエタノールの原料として、とうもろこしを使うのではなく、木くずや草のセルロースを使おうという米政府の方針表明に関する記事です。
ただ、いつも思うことなのですが、大前提として、無から有は生まれないわけです。 バイオエタノールを使おうが、石油を使おうが、どちらにしても地球から簒奪しているわけでして、地球マスという観点でみたときには、どういった方向に進むのがいいんですかね。。。 そういった議論って、見えてこないし、中々本等にも書いてないので、いつも不思議に思っています。 単に、中東依存度を下げるためというか、自国のエネルギー戦略のために使われている気来も否定できませんよね。
その前日の2007年2月23日付け日本経済新聞の朝刊には、日本での話として、「バイオ燃料、生産促進」として記事が出ています。 「政府は22日、国産バイオ燃料の生産量を、2030年までに年間ガソリン消費量の一割に相当する600万㌔㍑に拡大することを目標にした報告書をまとめた。」ということです。 バイオ燃料の普及を目指す関係府省の局長級会合として「バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議」というのがあるようです。
「バイオエタノールの生産量は、ブラジルが1570万㌔㍑、米国が1500万㌔㍑であるのに対し、日本は30㌔㍑」だそうです。 日本って、年間で、牛乳パック30000本分しかバイオエタノールを作っていないんですね。 確かに、とうろもろこしが原料として主流な中、そんなものを多くは作っていない日本では無理がありますよね。 日本での原料については記事中で、小麦やサトウキビである旨が記載されています。 前記WBSでは、確か十勝地方でモデルスタディをやっているという話が紹介されていて、その時に紹介されていた原料は地場でまかなえる小麦だった気がします。
ここは、隔絶の感を覚えざるを得ないのですが、「ガソリンに混ぜることのできるバイオエタノールの量は日本では3%が上限。 一方、ブラジルは20-25%、米国でも一部の州は10%の混合を義務付けている。」だそうです。 日本で、エタノール含有量を低く抑えなければならない理由は、酒税との観点ですかね??? 謎です。
日本でも、セルロース原料を元にバイオエタノールを作ろうという話もありますし(セルラーゼが重要視されてきますね)、昨今では、よく鹿や猪による食害等の問題もよくニュースで流れますから、大学の林学科の人気が出てきたりするといいんですがね。
本日のキーワード: セルロース
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コメント
猪や鹿対策に狼の導入 参照 http://japan-wolf.org/content/faq/
投稿: 名無し | 2013年1月28日 (月) 17時32分