« 士 | トップページ | 新・特許戦略ハンドブック ぱーと なな »

2007年2月 6日 (火)

新・特許戦略ハンドブック ぱーと ご

第11章 知的創造活動と企業報酬制度

459頁 「「知」の唯一の創り出し手は「人」に他ならないことに鑑みると、知的資産経営は「人」ないしは「人」の才能を経営資源とするものであると言っても過言ではない。」

 当にこれ!!って感がある。 でも、これを言っちゃうと知財経営とかって次元を通り抜けてしまうので、やっぱり知財を考えるときに、「人」が全てというのはタブーです。

464~465頁 「勤務規則が企業と発明者との間の一種の契約であると考えると、企業が勤務規則に定める基準に従って対価を支払ったときには、企業は発明報奨金の支払債務を履行済みであり、すなわち、発明報奨については清算済みであるがために追加請求の余地なしとの解釈も成立しうるからである。」

 勤務規則自体が、契約か?っていう論点にいきますわな。

465頁 「・・・、後日、発明の価値が上がったからといって売り主である発明者が差額請求できない、という解釈は通常の取引法に照らし合わせればむしろ当然である。 ところが、平成14年、最高裁はこのような解釈を排除した。 ・・・ 最高裁の打ち立てた、勤務規則の規定よりも特許法の定める報奨基準規定が優越する、という解釈こそ発明報奨制度が生じる本質的な理由である。」

 勤務規則が契約でないならば、勤務規則の規定よりも、特許法の35条4項が優先するのは当然である。 また、契約であるとしても、特許法は民法の特別法なので、契約自由の原則があるとはいえ、35条4項の規定がある以上、特別法たる特許法の規定が優先するってことでいいのかな??? 民法とか勉強したこと無いのでわかりましぇーん。

 そうそう、職務発明の対価の額はいつの時点に基づいて算定するするのかって判決でてた気がするんだけど、それがなんなのか忘れちゃったのよねぇ・・・ 特許を受ける権利の承継時点では、特許の価値判断ができないので、対価を算定できない。 かといって、マックス売れているときに基づいて対価の額を算定するのも行き過ぎみたいな判決だっと思うんだけど・・・

467頁 「法が、当事者間の譲渡対価の取決めに優越するとの解釈(特許法35条の強行規定性)を最高裁判所が打ち出したために、・・・」

487頁 「欧米の経営管理者は、MBAコースなどの中で、必ずといっていいほど組織行動学や心理学を大なり小なり学ぶ・・・」

492頁 「知的資産は人材と密接不可分である。 知的資産経営を行うことは、すなわち、人材を重視した経営を行うことであるといっても過言ではない。」

 この点でよく引き合いに出されるのが、日亜化学工業の中村氏の処遇と、島津製作所の田中氏の取扱である。 考え方等もあるだろうが、一方は会社と戦い、もう一方は会社にいる。 どちらがいいか悪いかではなく、当に知財を考えるとき、人材をどう活用するかという点は重要である。 ただ、日本の知財教育の場面では、心理学ではないけれど、そこまではまだ教えきれてないんじゃないかな?という思いがあります。

 

第12章 アジアにおける知的財産権教育の現状

494頁 「日本政府の統計では、低位人口統計で2050年には、現在の日本の人口の約1億2781万人が9203万人に減少し、2100年には現在の韓国の人口とほぼ同じの約4645万人にまで減少すると予測している。」

 そんななったときって、弁理士ってどうなってるんでしょうねぇ。 100年後の日本の状況なんて想像つきません。。。 今のサイエンスの知識では太刀打ちできない状況になっているのでしょうか。

502頁 「貿易輸出競争力という点で見ると、日本は韓国の約7倍のGDPであるが、輸出額は韓国の約2倍にすぎず、・・・ 韓国や中国に遠く及ばないほど日本の貿易輸出競争力は低下している。」

 って確かにそうも読めるけど、むしろ直接の物品の受け渡しである貿易に寄らず、知的財産によって競争力を高めているとも読めないのかな。 物を動かすのではなく、アイデアを動かしてGDPを高めていると。

507頁 「就学援助の増加が新たな格差の問題となっている。」

 就学援助を受けるというのはどういった基準で受けるのか分からないが、紹介されている数字だけを見ると凄い!!! しかし、ちょいと疑問なのが東京や大阪で小中学生の4人に1人が就学援助を受けているようなのだが、文房具代を支払えなくても、東京や大阪には住めるんだなぁ~ってとこである。 実態を全く知らないので、失礼な感想かもしれないけど、なんで23区に住まいがあるんだ!?ってとこ。 給食費については、支払う能力があるのに、支払っていない人がいるなんてニュースも聞いたりするので、まぁ、実態はよく分かりません。 それにしても、どこもかしこも金銭的な意味での格差社会である・・・

 以上は、知財の世界におけるダメ日本論で、ここからは、韓国・中国脅威論です。 しっかし、知財の世界でも自虐的になっちゃって、ここまで自虐的な民族は世界にも類をみないのでは(自虐的だからといって改善するわけでもなく、脅威!脅威!!というだけいって行動しないでいるのが日本人のいいところかもしれません。 日本ではデモ行進なんてものは、ほとんどないものね。)!!!

524頁 企業内大学・大学院というものがあるそうである。 

 「サムスン電子やLG電子の企業内大学もオンラインによるMBAやMOTプログラムを世界的な教育機関や有名大学との提携によって、学習者である社員に提供する時代が到来していた。」

 ここの議論を見ていると、今後は日本の企業でもMBAやMOTを持ってないと就職できない時が来るんですかね? でも、MBAって日本の企業ではいらないんじゃん!って聞いたりしますからねぇ・・・ まだまだ論功行賞の1つとして欧米への留学が在って、その一環にMBAがあってって感じで、研究者における論文博士みたいなもんですかね!

531頁 「韓国と同様に3カ国語のビジネス・スキルを基本とする中国の企業経営と・・・」

 ひょえぇ、韓国、中国では、ビジネススキルとして3カ国語ですか・・・ 日本で3カ国語がビジネススキルになったら堪りませんな・・・  しかしまぁ、中国12億人、日本1.2億人とはいえ、中国のスケールはでかすぎます。 よく、中国の国民の1割程度に当たる富裕層を顧客にするだけで、商売が成り立つなんて聞いたりもしますので、逆に、中国のインテリ層も単純計算で日本の10倍いるわけですから、日本がテクノロジー分野であっさりと駆逐されるなんてこともありそうです。 米国から発表される論文には、結構、中国系の名前見ますからねぇ。。。

 

 

本日のキーワード: 特許の世界でも欧米だけでなく、中韓、はては、BRICsにも目を向ける必要がありますな。

|

« 士 | トップページ | 新・特許戦略ハンドブック ぱーと なな »

コメント

弁理士一期一会さん。
こんにちわ。
少し落ち込んでいました。
答練の成績良くないので。
自分の勉強方法が、まずいのかなと。
でも勉強は、毎日やっています。
昨日侵害関係の有名判例を見ていたのですが、
BBS事件が上手く理解できないです。
もしよかったらアドバイス頂ければ嬉しいです。
絶対合格する気持ちで、頑張ります。

投稿: 松ちゃん | 2007年2月 6日 (火) 13時11分

BBSは私も良く理解してませんで、答練で思いっきり間違えました。 今も不安です。

実施行為独立の原則→消尽論(二重利得説)→国際消尽論(黙示の実施許諾説)って流れで考えてみてくださいな。 その際に、属地主義と経済のグローバル化って観点を加えて考えてみるといいんじゃないでしょうか?
判決等は、結構、はじめに答えありきだったりしますので、その辺も意識されると、理解しやすいんじゃないっすかね?

ただ、BBS事件は、最高裁の判事した論点が1つではないので、結構分かりにくいですよね。


勢いこみすぎずに、がんばってくださいねぇ~

投稿: pate | 2007年2月 7日 (水) 01時07分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 新・特許戦略ハンドブック ぱーと ご:

« 士 | トップページ | 新・特許戦略ハンドブック ぱーと なな »