守り抜け個人資産
守り抜け個人資産 国の金融管理が強まった 副島隆彦 祥伝社
単純化されてて痛快なんですが、、、 短絡的にすぎて面白みの点ではちょっと、、、 著者は、常葉学園大学というところの教授なのですが、斯様な大学はじめて聞きました!
4頁 「すべてはアメリカの金融当局の差し金で、各国協調の秘密協定で国民の自由なお金(現金)の動きを規制し、政府が管理統制しようという動きである。」
しょっぱなから飛ばしてくれます。 銀行からお金が下ろせなくなったことに絡めての話なのですが、いやぁ、短絡的でしょ! 痛快ですけど。 そもそも、銀行に口座があれば分かっているんだから、下ろせなくなる必要はないですよね。 とはいえ、50万くらいしか下ろせなかったりするので、不便きわまりないことは間違いないです。 ATMだと10万円しか振込めないのに、ネットだと何万でもいけるっていうのは、変だよなぁ~といつも思ってます。
16頁 法はLAWですよね。 著者にいわせると、ラーだそうです。 「アラー」っていうのは、ア・ラーなんでしょうかね? と思ったら、本当は、アッラーフなんですね。 アラーは日本で表されているだけなんだそうな(by Wikipedia)。
47頁 「私の本をなめた態度で読まないでください。」
軍事ケインズ主義の考え方に対して、そんな馬鹿げたことを言うような奴は、この本を読むなとでもいわんばかりにということなんですが、痛快さもここまでくるとちょっと痛いです。
76頁 「外国の策動によって、日本から金銀が国外に流出したことが、日本国民の生活を圧迫した。 それで、それまであった幕府の通貨体制が崩壊した。 そのことが明治維新の本当の原因であり原動力なのである。」
江戸時代、銀が大量に日本から外国に流れたんですよね。 世界遺産になった石見銀山は、その遺構ともいえますね。 昔の日本は、石炭も取れたりしてたわけで、、、 食料自給率も39%だとかで、、、 それでも、55年体制は根本で変わりませんね・・・
77頁 「激しいハイパー・インフレを起こして、国家の借金(国債その他)をチャラにしてパーにしたり、紙幣価値を大幅に下落させて、それでまったく知らん顔をする。」
「マネーはこう動く」と同じ発想です。 「マネーはこう動く」の藤巻健史氏は、マネーの逃避先として、株や土地ですが、本著者や藤田田氏は、金です。 いずれにしても、貯金を含めて紙幣として持っているのは危険ということには変わりがないです。
105頁 「本書『守り抜け個人資産』は、なにかずる賢い金儲けの方法や情報を教えるための本ではない。 日本の醜い官僚たちの動きを察知して、これと闘い、本来の、永遠の正義の法の執行を要求し、彼ら統制官僚たちの悪辣な攻撃を跳ね返してゆくことが、日本国の繁栄を守り、・・・ こそこそと自分だけが得する秘訣を教わりたい、という根性で私の本を読まないでほしい。」
といわれましても、、、 題名が。。。 私は、斯かる根性で読み始めてしまいました。
129頁 「日本の国内資金が、合わせてどれくらいの米国債やアメリカ州政府債を買っているものか、その残高は私がいくら調べてもなかなか分からない。 総額で5兆ドル(600兆円)ぐらいの購入残高があると私は何冊もの本でずっと書いてきた。 日本国内には、郵貯・簡保の資金運用の権限をゴールドマン・サックスに奪われたこともあって、・・・」
これが本当だとしたら、日本の借金が多くて、といいつつも、無策なのが肯けたりしますね。 まぁ、国だけじゃなくて、民間も購入していたり、銀行も集めた貯金で購入しているの総額の金額なのでしょうが。。。
144頁 「これらの日本の証券会社が販売するファンド(投資信託)・・・「海外ファンド」とは呼ばないのである。 言うならば「海外ブランドの日本国内投資信託」なのであって、外国籍の「海外ファンド」に「間接的に」日本国内から投資しているに過ぎない。」
144-145頁 「日本の証券会社がその資金を元手にして、さらに「海外ファンド」を間接的に買い付ける。」
金融庁の監督の元、このようなシステムをとるしかない金融行政があることからくる弊害となっていますが、それに対抗するには、自分で海外投資信託を買い付けましょう!となっています。 藤田田氏ではないですが、ビジネスも英語、蓄財も英語ということになります。。。 中国のように短期的な金持ちがなかなか生まれてこないのも、日本人の英語力に端を発しているのかもしれませんね。。。
152-153頁 「SEC(米証券取引委員会)によって、年収10万ドル、金融資産で100万ドル(1億2000万円)保有している人しか、アメリカ市民の場合は、ヘッジ・ファンドに参加できないことになっている。」
最近は、金融資産1億円が金持ちの基準になっているようですが、この辺にも理由があるのかもしれません。。。 そういえば、ちょっと前に、新聞広告が入っていて、HSBCが預金者の募集をかけてましたが、預け入れ下限が定められていましたね。 郵貯も一応民営化されたことですし、随分前に、元本は1000万円しか保証しないとなったことですし、今後、庶民は銀行に預けられなくなるときが来るかもしれませんね。。。
158頁 「「9・11事件」のような’’世紀の見せ物’’を、自分たちの権力者層が仕掛けて行なう(これをインサイド・ジョブという)ような国になり下がった。」
と、データなしで、前提を決め付けて論を展開するのが、キワモノ学者といえてしまうかもしれません。 法学部を出た、学者さんなのですから、しかも、外資系銀行にもいたようですので、数字やデータで示して欲しいものです。 実際、
159頁 「私自身は学者であり、貧乏言論人であるから、理論だけはたくさん知っているのだが、根っこが仙人のような人間であるから、自分自身ではそういう金融バクチはまったく好きではない。」
と自分を任じています。
161頁にあるのですが、海外積立年金システム(海外積立口座)を利用した積立投信がお勧めのようです。
一気に、同じ著者の本を読むと情報量において、スピード、質ともに格段に向上して取得できる気がしているのですが、本著者の本は、しばらく良いかな・・・
本日のキーワード: 副島隆彦の学問道場
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