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2008年10月27日 (月)

【1】用途発明 swiss-type①

 請求項の記載の仕方としては、ジェプソン形式など多々あるわけですが、、、 私の知る限りでは、第2医薬用途での医薬発明においてのみ、記載形式というか、日本人の目からみると(内実は別として)、日米欧で特許請求される発明が全く異なってくるわけです(簡便のために第2医薬用途として考えます。)。 最近、用途発明で悩むことが多いので備忘録として真面目に考えてみることにしました。

 

 米国では、一例として、

 

 患者に薬剤Xを投与する、疾患Zを治療するための方法。

 The method of (preventing or) treating Z (characterized by/comprising) administering X to a patient .

 

 といった、クレームの書き方をしますかね。

 あと、米国の特徴としては、「wherein」を使って、何だか日本では発明特定事項とカウントされないような限定を入れることが多いですね。 また、whereinを使えば、後からジャカジャカ内的付加を追記できますので、中間の時に日英での翻訳が悩ましかったりしますね。

 The method of treating Z wherein Z ~ (characterized by/comprising) administering X to a patient wherein X ~ .

 後から、「wherein Z ~/Zが~である」の部分を足すと日英翻訳において文章のつながり上痛かったりするわけです。

 他に、「administering a therapeutically effective amount of X/治療有効量のXを投与する」とか、「a patient in need thereof/それを必要とする患者」といった、独特の表現もあります。

 

 続いて、EPでは、EPC2000が発行されていますので、実務は変わったわけですが、従前のスイス型(swiss-type)クレームというものを考えてみたいと思います。

 swiss-typeだと、

 

 疾患Z治療適用の医薬を製造するための薬剤Xの使用。

 Use of a substance or composition X for the manufacture for a medicament for therapeutic application Z.

 

 となるわけです。 変形版として、「for the manufacture」の部分が「for the preparation」だったり、「for manufacturing」だったりもしますか。 

 日本にそのまま直訳して入れると、swiss-typeを平成6年の審査基準改定までは、

 特許法36条第5項第2号の明確性違反(当時は、不明りょうかな?)の類型として、

 「請求項に記載された事項に基づいて把握される発明が、「物」の発明、「方法」の発明又は「物を生産する方法」の発明のいずれのカテゴリーに属するのか不明瞭である場合。

 例 「・・・・・・としての使用(use)」」

 とされていましたから、useクレームとしては認められていなかったわけです。

 今の審査基準では、

 「また、「使用」及び「利用」は、「方法」のカテゴリーである使用方法を意味する用語として扱う(例えば、「物質Xの殺虫剤としての使用(利用)」は「物質Xの殺虫剤としての使用方法」を意味するものとして扱う。 また、「~治療用の薬剤の製造のための物質Xの使用(利用)」は「~治療用の薬剤の製造のための物質Xの使用方法」として扱う。」

 とされていますから、今の審査基準の元であれば、swiss-typeは、日本で許されるわけです。 権利範囲が、用途発明として物のクレームとした場合とで、広範いずれかという論点はあるようですけど。。。(現行法だと、swiss-typeは単純方法の発明になるのですかね!?! そうすると、結構、権利範囲は狭い?!?)

 useクレームとして、

 疾患Z治療適用の医薬のための薬剤Xの使用。

 Use of a substance or composition X for the manufacture for a medicament for therapeutic application Z.

 とすると、日本の審査基準の元では、どうなるんですかね。 OKでしょうか。

 useクレームとして、

 疾患Z治療適用のための薬剤Xの使用。

 Use of a substance or composition X for a medicament for therapeutic application Z.

 とすると、治療方法ですかね???

 

 最後に、日本だと、

 医薬用途発明は、物の発明とすることができますので、

 

 薬剤Xを含む疾患Z治療剤。

 薬剤Xを含む疾患Zを治療するための医薬組成物。

 疾患Zを治療するための薬剤Xを含む組成物。

 

 となりますな。

 

 

本日のキーワード: 医薬用途

 

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コメント

検索していてたまたまこのブログがヒットしました。

>>>現行法だと、swiss-typeは単純方法の発明になるのですかね

これって未だに未解決の問題なのでしょうか。ご教示ください。

投稿: 実務から離れて早幾年 | 2008年11月11日 (火) 16時14分

実務から離れて早幾年さま

 コメントありがとうございます。
 実務から離れて早幾年さまと全く同様の疑念を抱いたのもあって、疑問を解決すべく、少しずつ整理しつつ書いています。
 そのうち、答えが行き着くところに行くと思いますので、3ヵ月後くらいしたらまた覗いてみてください。
 進展があるかもしれませんし、全く、ないかもしれませんが(その場合は、ご容赦のほどを。。。)。。。

 ご質問に答えられておらず、申し訳ありませんが、ご容赦ください(現時点では、答えを持ち合わせていません。)。

投稿: 弁理士一期一会 | 2008年11月13日 (木) 02時07分

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