2009年7月12日 (日)

日本経済新聞あれこれ

 2009年7月8日(水)付け朝刊

 「世界のM&A 5年ぶり低水準 ファンド主導激減 医薬・資源は活発化」として、

 「医薬では1月、米ファイザーが同ワイスを09年上期で最大金額となる644億ドルで買収。 米メルクは3月に同シェリング・プラウを459億ドルで買収することを明らかにした。 資金力に余裕のある大手が事業規模を拡大し、新薬開発などに向けて経営強化を推進している。」

 欧米で同業間での大きなディールが動くのは、手元資金は株主へ!という強制力が働くからでしょうか。 株主重視といいつつも、株主に還元するくらいなら、他社を買ってしまいましょうと。 それで、経営陣としては、収入もドンドン増えていき、、、っという。

 第一三共、アステラス、田辺三菱、大日本住友となったとはいえ、日本では、まだ大型のディールは動いていないですね。 エーザイ、小野、大塚、塩野義の今後が気になるところです。

 まだまだ、創業家が強いのが日本の製薬で大型のM&Aが起こっていない所以ですかね。

 

 2009年7月11日(土)付け朝刊

 「製薬中堅の日本ケミカルリサーチ(JCR)は特許切れのバイオ医薬品と似た製法で作る「バイオ後発薬」の量産を始める。」

 「JCRの製品は10年初めにも国産品として初めて承認が得られるとみており、本格的な量産準備に入る。」

 JCRが販売を予定しているのは、EPOなわけですが、

 「EPOの新薬は中外製薬とキリンビールの医薬事業本部が1990年に発売、04年から05年にかけて特許が切れた。 08年度国内売上高(薬価ベース)は両社合計で約1100億円。」 

 EPOって、アドレナリンとエピネフリンのようなネーミングの違いってありませんでしたっけ???

 

 エスポー(キリン エポエチン アルファ)とエポジン(中外 エポエチン ベータ)です。

 

 

 なお、JCRは、先立て、本邦でバイオ後発薬として認可されたソマトロピンを販売しているようです。

 

 

本日のキーワード: バイオシミラー

 

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2009年6月27日 (土)

日本経済新聞からあれこれ

 2009年6月26日付け朝刊

 「後発薬比率 7.2%どまり」

 「厚生労働省が25日発表した2008年の「社会医療診療行為別調査」によると、薬剤費に占める後発医薬品の割合は金額ベースで前年比0.4㌽上昇し、7.2%だった。」

 元ネタはこれです。

 虫食い申請が、今後認められていくので来年その影響がどこまででてくるかですね。 そうそう先発メーカーから有力な抗生物質が新薬として発売されることはないでしょうが、おいおいとさして重要でない起因菌に対して承認申請を得る存続期間延長登録戦略に違いは出てくるのでしょうか。。。 

 そーいえば、「虫食い申請」改め「基本効能申請」と称するだとか。。。

 

 「バイオ後発薬 日本初の承認」

 「バイオ医薬品の後発薬が日本で承認されたのは初めて。 承認を得た成長ホルモン製剤の新薬は、製薬世界最大手ファイザーが販売している。」

 『厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は29日、報告品目として、サンドのバイオ後続品「ソマトロピンBS皮下注5㎎」「同皮下注10㎎」(一般名=ソマトロピン〈遺伝子組換え〉)の承認を了承した。バイオ後続品の開発要件などを示した3月の通知に基づいて審査・了承された初めての製品。再審査期間は付かず、6月中に正式承認される。薬価については「現行ルールに基づく」(医療課)ため、後発医薬品と同様、0.7掛けで11月収載となる可能性が高い。 』といった日刊薬業の2009年5月20日付け記事もありますので、承認自体は、随分前に出ていたようですね。

 

 なお、上記通知に関するパブコメの結果は、これで、

 「バイオ後続品の品質・安全性・有効性確保のための指針」(案)に関する意見募集に対して寄せられた御意見について

 パブコメ自体は、こちらです。

 「バイオ後続品の品質・安全性・有効性確保のための指針」(案)に関する意見募集について

 

 厚生労働省から出された通知としては、

 バイオ後続品の品質・安全性・有効性確保のための指針(平成21年3月4日付薬食審査発第0304007号)になります。

 
 三重県の三重県薬事工業情報提供システムから、該通知をリンクします。

 薬食審査発第0304007号

 

 2009年6月14日付け朝刊

 「日本でも、冬季に向けて再び流行する懸念がある。 製薬業界の備えは十分か。 輸入に頼るタミフル、リレンザに続き、国産で「第3のインフル治療薬」の開発を進める塩野義製薬の手代木功社長に聞いた。」

 「-日本全土で流行した場合、治療薬は足りるのか。

 「国内にはタミフル4千万人分、リレンザ300万人分弱の備蓄があるとされている。 ・・・」」

 

 現在日本で保険適用のあるインフルエンザ治療薬としては、

 いわずとしれた、

 タミフル(オセルタミビルリン酸塩 中外)

450045_6250021r1024_1_11_fig05_2

薬効分類名 抗インフルエンザウイルス剤

効能又は効果 A型又はB型インフルエンザウイルス感染症及びその予防

  

 です(構造式は添付文書より。 以下、同様。)。

 他にも、

リレンザ(ザナミビル水和物 グラクソ・スミスクライン)

340278_6250702g1028_1_12_fig03薬効分類名 抗インフルエンザウイルス剤

効能又は効果 A型又はB型インフルエンザウイルス感染症及びその予防

 

  

シンメトレル(アマンタジン塩酸塩 ノバルティス ファーマ)

300242_1161001c1089_2_06_fig08_3薬効分類名 抗A型インフルエンザウイルス剤

効能又は効果 A型インフルエンザウイルス感染症

  

 

 アマンタジンは、予防剤としては承認は下りていないんですね。 また、正確には、塩野義のペラミビルは、第4の抗インフルエンザウイルス剤です。

 いずれも、インフルエンザウイルスに対する効能・効果を有しているのであり、インフルエンザ治療薬というものではなさそうです!

 

 アメリカはCDCのHPによれば、

 Antiviral drugs are prescription medicines (pills, liquid or an inhaler) with activity against influenza viruses, including swine influenza viruses. (抗ウイルス薬は、豚インフルエンザウイルスを含む、インフルエンザウイルスに対して活性を有する処方医薬(錠剤、液剤、又は吸入剤)である。) Antiviral drugs can be used to treat swine flu or to prevent infection with swine flu viruses. (抗ウイルス薬は、豚fluの治療又は豚fluウイルスによる感染の防止に用い得る。) These medications must be prescribed by a health care professional. (これらの医薬は、ヘルスケアのプロによって処方されなければならない。) Influenza antiviral drugs only work against influenza viruses -- they will not help treat or prevent symptoms caused by infection from other viruses that can cause symptoms similar to the flu. (インフルエンザ抗ウイルス薬は、インフルエンザウイルスのみに対して機能する-fluに類似の症状の起因となる別のウイルスよる感染によって引き起こされる症状を治療又は防止することはない。) flu=流感、インフルエンザ

There are four influenza antiviral drugs approved for use in the United States (oseltamivir, zanamivir, amantadine and rimantadine). (USにおいて、承認されている4つのインフルエンザ抗ウイルス薬がある(オセルタミビル、ザナミビル、アマンタジン及びリマンタジン)。) The swine influenza A (H1N1) viruses that have been detected in humans in the United States and Mexico are resistant to amantadine and rimantadine so these drugs will not work against these swine influenza viruses. (US及びメキシコでヒトに感染している豚A型インフルエンザ(H1N1)ウイルスは、アマンタジン及びリマンタジンに耐性があるので、これらの薬は、これらの豚インフルエンザウイルスに対しては機能しないだろう。) Laboratory testing on these swine influenza A (H1N1) viruses so far indicate that they are susceptible (sensitive) to oseltamivir and zanamivir. (これらの豚A型インフルエンザ(H1N1)ウイルスに対するラボ実験により、これらは、オセルタミビル及びザナミビルに対して感受性であることがこれまでのところ示されている。)

 

 日本との違いは、リマンタジンが日本未承認ということですな(下記構造式は、日化辞Webより)。

J8105a  

   

 

 

 

 備蓄というとき、4千万人分というのは何を意味しているのでしょうかね。 タミフルを例にとれば、用法用量は、1回75mgを1日2回、5日間経口投与するですから、1人分というには、10錠備蓄されているということなんですかね。

 

 現在日本で、臨床試験が行われている抗インフルエンザウイルス剤としては(製薬協の開発中の新薬を参照すると、)、

  塩野義の、

 治験薬記号 剤型 国内  国外 

 S-021812  注射 第Ⅲ相 第Ⅱ/Ⅲ相 導入(バイオクリスト)

  グラクソ・スミスクラインの、

 GSK1557484A   第Ⅱ相 承認 自社

  ただし、こちらは、アジュバント添加(プレ)パンデミック(H5N1)インフルエンザワクチンですから、いわゆる、鳥インフルエンザのワクチンだと思われます。 

  第一三共の、

 CS-8958       第Ⅲ相 -  自社

  財団法人化学及血清療法研究所の、

 KD-334-W  注射 申請   -  自社

  インフルエンザワクチンですが、沈降新型インフルエンザワクチンということで、鳥インフルエンザですね。

 沈降新型インフルエンザワクチンは、2社が平成19年10月には承認申請を既に受けているようです。

  財団法人阪大微生物病研究会と

  社団法人北里研究所(現在は、学校法人北里研究所だと思います。)です。

 前者からは、既に添付文書も発行されていました。

 この会社は、会社HPも更新されていないようですが、どうなってるんでしょうか。。。 他にも重要なワクチンを製造販売しているわけですので、逐次更新をしてもらい広報活動にも力をいれてもらいたいものです。

 

 Wikipediaによれば、富山化学工業のT-705というのもあるようです。

 

 

本日のキーワード: ノイラミニダーゼ阻害剤だらけですねぇ~ 何だか、耐性の観点からすると、βラクタム系抗菌剤と同じ道をたどりそうです。

 

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2009年6月21日 (日)

日本経済新聞2009年6月19日付け朝刊

 「後発薬の調剤促す」として、

 「厚生労働省は調剤薬局に対し、後発医薬品を使用する努力義務規定の徹底などを求める通知を月内にも出す。」

 元ネタは、これでしょうか。 今頃ニュースにする必要があるのですかね???

 

 きっと、ジェネリックメーカーからの依頼記事なんでしょうね! 19日はジェネリックメーカーの株価も上がったそうです。

 例えば、とあるメーカーの株価の推移をYahooファイナンスから引用です。

 チャート画像
期間: 1日 | 1週 | 1か月 | 3か月 | 6か月 | 1年

 

 調剤薬局ってどういう形式で儲けがでるんでしょうかね。 ジェネリックを売るのと、先発品を売るのとで、薬局としての売上高に差が出たりするのでしょうか? 昔は、薬価差益(参考: Wikipedia 薬価)とか騒がれ、医薬分業が進められたと理解しとるわけですが、薬による儲けの構造を今一つ理解できておりませぬ。

 

 薬価自体は、こんな感じで複雑に定めらているようですけど。

 

 

本日のキーワード: 後発医薬品使用促進規定 診療報酬の算定方法(調剤報酬点数表)

 

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2009年6月13日 (土)

日本経済新聞2009年6月12日(金)付け朝刊

 「「大学で生まれた研究成果を特例で特許化したり、利用をを促したりする仕組みが技術革新につながる」との提言をまとめた。 提言では、大学研究者が学術論文を提出した段階で特許の優先権を認める事実上の「仮出願制度」を設けるよう政府などに求めた。」

 

 他にどんな提言がなされたのか調べてみたのですが、ちょっと見つけられなかったです。 新聞情報丸のみですけど。。。 日経は、ちょっと違うだろ!って、記事多いので、上記提言が真実なのかは、???なのですけど。

  

 2009年6月14日(日)に追記です。

 不良社員@管理人さまからコメントいただいたように、上記日経の記事の内容は発言はあったが、提案はされていないとのことです。 したがいまして、既に投稿している下記部分は、その点を加味して読んでください(一度、公開してしまったので削除はしません。)。 今後、一次情報(少なくとも、事務局や講演者等の発表)に当たることができた場合に、再度確認します。

 

 とはいえ、仮に事実だとすると、ひどい提言だと思うので、突っ込み入れときます。

 

 今なら、京大がiPS細胞をタテに取れば、認められそうな制度ですね。 とはいえ、さすがに運用でどうかなる問題ではなく法改正が必要でしょうから、ワーキンググループが動くかですね。。。

 論文出す前に、特許出願しなさいよ!ってとこだと思いますけど・・・ 予算がつかないってことならば、大学だけに限るのはおかしい気もしますけど。。。 日本って、何で、特例化させるのが好きなんでしょうね。 まずは、研究者に知財教育をすることから始めるべきだと思います。。。 論文が投稿段階ならまで良いとしても、公開されたら、その時点でEPでの特許化は諦めざるを得ませんよね。 上記提言だと、その辺りを加味していないあたり、まだまだですね。。。 知財立国を標榜するなら、日本だけを見るのではなく、世界の制度を考慮してほしいものです(大学からの発信ですが、東大&京大ですからね。 東大&京大にこんな発信をさせてはいけません。)。 EPに対する代理人ではないといえ、弁理士会も、(上記のような提言をさせてはいけないということで)もっと頑張らないといけませんね。 

 私が大学にいた頃は、知財の授業なんて見向きもしないというか、講義があったのか!?というとこですが、今なら学部生の時代から教育すれば、論文よりもまず特許ってなるんじゃないですかね。。。 未だに、大学の先生の特許出願の依頼の場合、学会発表とか論文発表とかガンガンしているケースが多く、知財教育が十分ではないことがうかがわれますし・・・

 

 

本日のキーワード: どこかのブログ(こちらも再度見つけられず。。。)の影響を受けてます!!!

 

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2009年6月11日 (木)

日本経済新聞2009年6月10日(水)付け朝刊

 本日開催される「特許の国際シンポジウム」ということで、紹介されています。 行ってみたかったんですが、今回は、京都ということで、、、

 「シンポジウムでは、学術論文の提出を特許出願とみなす「仮特許制度」の新設などが議論される見込み。」

 とありますが、別に真新しくはないですね。

 後学のために、プログラムを引用します。

============================

オープニング

9時45分~10時主催者挨拶: 京都大学総長 松本紘/東京大学副学長 松本洋一郎
ホストシティ挨拶: 京都市長 門川大作

セッション1: 「イノベーション・システム改革に総括的な課題提起」

チェアー: 森田朗 東京大学政策ビジョン研究センターセンター長・教授

10時~10時40分特別講演: 鈴木隆史 特許庁長官
Japan’s IP Policy for Encouraging-Innovation
10時40分~11時10分基調講演: DOMINIQUE GUELLEC OECD科学技術局シニアエコノミスト
Patent Systems for Encouraging Innovation
11時10分~11時30分講演: 坂田一郎 東京大学政策ビジョン研究センター教授
Overview of Recent Trends in Patent & Innovation Research -an Academic landscape of Patent & Innovation Research

  • キーワード: イノベーション制度改革、知的財産権システムとイノベーション、バランスのとれた知的財産権システム、国際協力、PPH

セッション2: 「イノベーション戦略の変遷と知的財産権制度」

11時35分~11時55分講演: 渡部俊也 東京大学先端科学技術センター教授
Patent Value and Patent Quality for Open Innovation
11時55分~12時15分講演: PAIK SABER IBM Asia Pacific Assistant General Council
Development of Innovation Strategy and Patent System
12時15分~13時15分- Lunch Break -
13時15分~13時35分講演: YUN SUNHEE 漢陽大学校法科大学教授
Korean patent system for Innovation
13時35分~13時55分講演: 宗定勇 京都大学産官学連携センター特任教授
Civilization, Academia, Market, Innovation and Their Co-relationship
13時55分~14時15分講演: 吉野幸夫 株式会社村田製作所知的財産部部長
T.B.A
14時15分~14時55分パネルディスカッション(講演者他)

  • キーワード: イノベーション戦略と特許、オープンイノベーション、グローバル化、特許の質と価値、産学連携、韓国における特許制度改革

14時55分~15時5分- Break -

セッション3: 「近未来のイノベーションとそれに対応した知的財産権制度のあり方」

15時5分~15時25分講演: 寺西豊 京都大学産官学連携センター教授
T.B.A
15時25分~15時45分講演: 杉光一成 金沢工業大学 知的財産科学研究センター長・教授
東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員
3D Internet and IPR
15時45分~16時5分

講演: 小田哲明 大阪大学工学系研究科特任准教授
東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員
T.B.A

講演: 玄場公規 立命館大学テクノロジーマネイジメント研究科教授
R&D strategy analysis using Patent Database

16時5分~16時25分講演: 柴田尚樹 東京大学工学研究科イノベーション政策研究センター助教
The Structure of Science Linkage- A Case Study of Solar Cell
16時25分~17時5分パネルディスカッション(講演者他)

  • キーワード: R&D戦略、iPS細胞、3Dインターネット、太陽光発電、サイエンスリンケージ、企業戦略デザイン

クロージング/ 総括と京都からの提言

17時5分~17時20分議論の総括: 渡部俊也 東京大学先端科学技術センター教授
The Patent System in Next Generation
17時20分~17時35分クロージング: 堀場雅夫 京都大学総長顧問、全国イノベーション推進機関ネットワーク協議会会長
Message from Kyoto

  • キーワード: イノベーションを加速する制度改革、次世代の知的財産権システム、国際協力とハーモナイゼーション

その他

  • 主催: 東京大学、京都大学ほか
  • 共催: NEDO
  • 後援: 全国イノベーション推進機関ネットワーク協議会、京都工業会ほか予定

事務局
東京大学政策ビジョン研究センター (協力:知的資産経営総括寄附講座、イノベーション政策研究センター)

=============================

 

 せめてここで発表する人たちがどういう人かぐらいは知っとこうかと。

 

 そーいえば、今週末は、日本知財学会の第7回年次学術研究発表会ですね。

 

 

本日のキーワード: 日本弁理士会協賛セッションは、記載要件の判断事項、権利行使の際の特許制度の在り方等

 

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2009年6月 7日 (日)

日本経済新聞2009年6月3日(水)付け朝刊

 「企業の研究開発力 HOYAやトヨタ高評価」

 という経済産業省の調査結果が出されています。

 技術資産利益率評価手法研究会より

 「平成20年度産業技術調査 「コーポレートベンチャリングに関する調査研究」調査報告書(別冊)

 です。

 

 週刊ダイヤモンド 2009 4/18特大号 ニッポンの発明力でも取り上げられていた「YK値」も取り入れられているようです。 これって、意味あるんですかね。。。 傾向をつかむという観点では、少なくとも1つの手法であるとは思いますが、国がやることなんですかね・・・ 

 

 今度、暇があれば、きっちりと読んでみようと思います!

 

 

本日のキーワード: 技術評価には興味が湧きませんねぇ~

 

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2009年6月 6日 (土)

日本経済新聞あれこれ

 昨今、日本の製薬メーカーは、ガン領域への進出をM&Aにより明確化させているわけですが、、、

 武田薬品-Millenium Pharmaceuticals, Inc.

 エーザイ-MGI Pharma, Inc.

 関連して、2009年5月19日(火)付け朝刊に出ています。

 上記以外に、

 塩野義-サイエル・ファーマ 

 第一三共-ランバクシー・ラボラトリーズ

 武田薬品-IDMファーマ

 塩野義-ビクトリー・ファーマ

 日本製薬メーカーベスト4の一角アステラスは動けていないですね。 CV Therapeutics, Inc.の件で、買収に失敗したことから出遅れているというとこでしょうか。 日本の製薬メーカーも2010年問題を抱えていることから、被買収の対象にはなり難いでしょうか。 とはいえ、また、「Pfizer to aquire Wyeth」(2009年1月26日発表)という動きもあるわけですので、欧米の再編が進むときに、日本製薬メーカーも巻き込まれるのか?! 楽しみなところです。 とはいえ、各国ごとの薬事行政があるので、M&Aが国を跨いでは起こり難いという事情もあるとは思いますが。。。

 

 前に、(M&Aの様子が各企業の国旗付きで)分かりやすい図を見た気がするのですが、見つけられなかったので、こちらのPDFファイルを(図表14です。)。 そして、2009年5月11日(月)付け朝刊に繋がるということでしょう。

 「米ファイザーに中止勧告」

 「エーザイが製薬世界最大手の米ファイザーに対し、アルツハイマー型認知症治療薬「アリセプト」の米国での共同販売促進契約などを打ち切ると申し入れたことが分かった。 ・・・ エーザイはこの買収が、アリセプトに関連した事前協定に抵触したとして、「契約を終了する権利がある」と主張した。」(参考:エーザイHP

 ワイスのAAB-001 Bapineuzumab 軽度から中等度のアルツハイマー型認知症(注射剤)の存在が、契約条項に違反するということなんでしょうかね。

 

 2009年5月31日(日)付け朝刊

 「塩野義など製薬大手 肥満症治療薬に参入」

 「エーザイや塩野義製薬など製薬各社は、肥満症治療薬に参入する。」

 「エーザイが開発中の新薬候補は、脳にある神経伝達物質の働きを強め、満腹感を高める作用があるとみられる。 米製薬大手アボット・ラボラトリーズが開発し、エーザイが日本での開発販売権を得た。 ・・・二-三年以内の発売を目指す。」

 とありますが、エーザイ(シブトラミン SNRI)のネタは古くないですかね? 2007年に製造承認申請していますので、もうじき結果が分かるんでしょうか。 抗肥満薬は概ね、中枢に働きかける薬剤ですので、機構による審査も、慎重なんでしょうか。。。 まぁ、両者の株価上昇のための新聞戦略の一環だとは思われますけど、1面に乗せるネタなんでしょうか? Photo_8

 本邦で既承認の抗肥満薬としては、ノバルティスファーマのマジンドール(サノレックス)があります(Wikipedia)。 マジンドールは、例えば、BMI35以上の患者さんに適用ですので、身長170cmとした場合、1.7×1.7×35=約101kg以上となります。 抗肥満薬に関しては、まだまだ予防の観点での投与ということにはなっていないようですね。 まずは、食事療法、運動療法で治しなさいということなんでしょうね。。。

 

 「武田薬品工業は食事で摂取した脂肪の吸収を抑制する新薬の開発に取り組んでいる。」

 Alizymeから導入しているATL-963(リパーゼ阻害剤)のことですね。 AlizymeのHPによれば、導入先である武田の方が臨床試験が進行しているようで、その状況は面白いですね。

 

 「塩野義は今夏にも、健康な人が新薬候補を飲んで安全性を確かめる第一段階の治験を始める。 ・・・ 十年以内の発売を目指す。」

 って、随分先の話ですな。。。 

 PⅠ段階にある薬剤としては、ニューロペプタイドY(NPY) Y5受容体アンタゴニストのS-2367のことでしょうか(USでの関連情報)。 

 

 武田薬品のHPを見ていて面白いなぁ~と思ったのが、2009年5月15日(金)付け朝刊にも関わるのですが(武田薬品HP)、

 「米で特許 実質延長 糖尿病薬 2016年までに」

 「武田薬品工業は十四日、主力製品の糖尿病薬「アクトス」に他の糖尿病薬の成分を配合し、「アクト・プラスメットXR」の販売許可を米食品医薬品局(FDA)から取得したと発表した。 アクトスの米国特許は二〇一一年一月に切れるが、今回の配合剤の特許は一六年まで有効。 主力製品の特許を実質的に五年間延長できることになる。」(参考 Wikipedia 2010年問題

 Photo

 Photo_9  

 

   

 

 武田薬品HPのニュースリリースを見てみると、

 長期投与の追加臨床試験(糖尿病治療薬として)

  SYR-322(alogloptin DPP-IV阻害剤)+アクトス(pioglitazone)

 製造販売承認申請(高血圧症治療薬として)

  ブロプレス(カンデサルタン シレキセチル ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗剤))+アムロジピンベシル酸塩(カルシウム拮抗薬)  Photo_2

 

 

Photo_10

 

 

 

 などなど、合剤に関するニュースリリースが多いわけです。 武田薬品が、既存薬の売上を如何に減らさないようにするかのLCM(Life Cycle Management)に眼を向けて昨今動いている(4、5年前の戦略が合剤に向いていたということですが)ことが良く分かります。

 

 上記化学式は添付文書より

 

 

本日のキーワード: 痩せ薬

 

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2009年6月 4日 (木)

武田薬品vs特許庁 2

 平成20(行ケ)10458等の裏でも、武田薬品と特許庁はバトルしてます。 まだ、深くは解析していないですが、完全に、ケ○カ腰ですな。。。 因みに、こちらは判例としての価値はほぼないですね(普通、やらない。。。)。 担当事務所はこちらです。

 

 平成20(行ケ)104761047710478

 

 ワザと?!?

 

 特許庁の審査が酷いですね。。。

 知財高裁で争うネタなんでしょうか。。。

 審判段階での主張ではない可能性が高いですけど。。。

 

 

本日のキーワード: 特許庁だいじょうぶですか?

 

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2009年6月 2日 (火)

武田薬品vs特許庁

 審決取消訴訟で、これまでの実務が大幅に変更になりそうな、判決が出されましたね。

 平成20(行ケ)104581045910460です。

 とうとう、日の目を見たというところでしょうか。 この事務所に頼んだのが良かったんですかね。 とはいえ、特許庁には、是非上告してもらいたいものです。

 

 T社の念願だった用法用量特許が認められる方向に進み、かつ、製剤特許でも存続期間の延長登録がなされると。 昨今の施策といい、先発よりですねぇ~ 今なら、医薬発明のそれはそれは厳しい実施可能要件の審査基準も覆せるかもしれません!!!

 

 業界の動き、要ウォッチングです。

 

 特許庁の特許権の存続期間の延長制度検討WGにも影響が出そうです。

 

 巷では、薬事法の改正による販売制度の変更がもっぱらのニュースですし、ちょっと前までは、豚インフルエンザのニュースで持ちきりでしたし、2010年を前に、製薬業界の賑わいが楽しみなことになっています。

 

 

本日のキーワード: 飯村コートは、とうとう特許庁の審査の運用だけでなく、過去の判例も否定し始めましたね。。。 ほんの2~3年前ですよね。。。

 

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2009年5月11日 (月)

日本経済新聞あれこれ

 日本経済新聞に、知財絡みの医薬品に関連する記事がでていましたので、まとめておきます。

2009年5月9日(土)付け朝刊

 「後発薬 相次ぎ大型商品」

 クラビットの後発薬が出ると記事にはありますが、確か、東京地裁、大阪地裁の双方で現在係争中ですよね(第一三共HP(3月23日ニュースリリース4月9日ニュースリリース) ブログ)。

 こんな製品販売情報ありましたが、どうなるんでしょうか?

 

 特許切れを迎える医薬として挙げられているのは、クラビット、フロモックス(以上、抗菌剤)、カソデックス(抗がん剤)、ハルナール(ひん尿)、ムコスタ(抗かいよう)といずれも有名な薬品です。

 

 そーいえば、興和は、世界売上ベスト20に顔をのぞかせる、テバとの合弁会社設立を発表していますが、武田薬品と売り上げでは肩を並べるようなテバが、興和と手を結んだ理由はなにかあるんですかね? 

 

 11面には、メーカーの自助努力必要として、MR数の多寡による情報不足と、

「さらに後発薬の薬価(薬の公定価格)は新薬と同様に発売直後が最も高く、二年に一回の改定で引き下げられていく。 そのため後発薬メーカーの中には薬価が高い発売直後に大量の製品を売るが、二-四年後には積極的に販売しなくなる企業も見受けられた。」

 とが挙げられています。

 日本の医療制度のもとでは、ジェネリック薬への切り替えのインセンティブが、患者側にも医師側にも少ないですからね。 薬価は安いけれども、薄利多売で数の論理によりジェネリックメーカーにも利益が上がるというようなシステムつくりをしていかないと、2012年度までに後発薬のシェアを30%まで引き上げという施策も絵にかいたモチになりそうです。 話とんで、施策って、「しさく」って辞書上は読むんですね。 変換機能でも、「せさく」では変換されません。。。

 「政府は昨年四月、患者が後発薬を選びやすいよう医師が出す処方せんの形式を変更した。」

 とありますが、私がこの前病院で処方された際、何も聞かれることなく、ジェネリックへの変更不可の欄に思いっきりチェック入っていましたが・・・

 

 

2009年5月8日(金)付け朝刊

 「未承認薬の審査短縮」

 タイムラグの問題に絡んで、「がんや小児分野を中心に支援対象として五十品目を選定。 企業や医療機関の治験費用を助成する。 治験後の審査も迅速化し審査期間を従来の一年から半年に短縮する。 関連経費として約八百億円を二〇〇九年度補正予算案に計上した。」

 昨今、基金に関する補正予算が問題になっていますが、こういうのはじゃかじゃか予算化してもらいたいところですね。

 

 

2009年5月6日(水)付け朝刊

 「大衆薬大手小売り参入」

 大衆薬が、コンビニでも売られるようになります。 先に、ドリンク剤などの規制緩和がされているかと思いますが、今度は、処方せんなしで薬局で買える薬にまで広がります。 大衆薬の場合、値下げ販売が当たり前ですので、コンビニの定価販売戦略も大きく変わりそうです。

 「改正薬事法では登録販売者と呼ばれる資格を持つ担当者を店に置けば、大衆薬の約九割が販売可能になる。」

 「改正薬事法施行後の大衆薬の分類

区分  該当する主な医薬品  副作用の危険性 販売対応者

第1類 胃腸薬「ガスター10」、 高         薬剤師

     発毛剤「リアップ」など

第2類 風邪薬「パブロン」や  中         薬剤師または

     漢方薬「葛根湯」など            登録販売者

第3類 ビタミン剤や目薬、   低         薬剤師または

     うがい薬「イソジン」など           登録販売者」

 ここには、問題もあって、

 「ネットなどの通信販売が認められるのは全体の三割程度の第三類のみに限られています。 この決定に対し、楽天など通販企業は反発を強めており、厚生労働省は通販企業を交えて規制の是非について議論を重ねていますが、まだ結論は出ていません。」

 楽天では、大キャンペーン中です。

 私は不知なのですが、ネット販売の場合に、どの程度の薬剤師の関与があるんですかね??? なんとなく買い放題の状況のように見受けられなくもないですが・・・ でもまぁ、薬局でも対面販売しているとはいえ、説明を受けるわけでもないから買い放題か・・・

 

 記事では、併せて「ドラッグストア 新たな収益源模索」として、

 「調剤事業は六月の改正薬事法施行後も薬剤師だけに認められ、スーパーなどは参入しにくい。 病院が診療、薬局が調剤に特化する「医薬分業」が進み市場も拡大。」

 ドラッグストアが、調剤事業にも参入してきているようですが、ドラッグストアで買っても一般用医薬品の場合、(試したことないから分かりませんが、)値段一緒ですよね!? 医薬分業とはいえ病院のすぐ横の薬局で買うことが多いと思いますので、本当の意味での医薬分業かというと・・・ 建物が違うだけの見せかけ!?っと思うのは私だけではないはずです!!! ホームドラッグストアまたはホーム調剤薬局というものを自分なりに作ってすべての病院での処方せんを1つの調剤薬局なりで見てもらうといいんでしょうけど、そんなに病院行って薬もらってくるわけでもないですからね。 処方せんもって伺ったことのある薬局側にもそこまでの意図は見えませんしね。。。

 

 

本日のキーワード: 特許権の存続期間

 

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2008年10月 2日 (木)

弁理士検索システム「弁理士ナビ」

 いわずと知れた弁理士検索ツールである、弁理士ナビですが、あれまっ!!というバージョンアップがされていますね。。。

その1.

 まず、(主)と(従)が出ます。 これはあまり必要な情報ではありませんね。

 主たる事務所と従たる事務所ですね。 ブランチの多い事務所なんかだと、(従)がつくわけです。 1人の弁理士で(従)数のマックスはいくつくらいなんでしょうか! 

その2.

 詳細へと進むと、継続研修の受講歴 「受講歴公表ページへ」として、義務研修の受講状況が分かります。

 思うに、研修の受講をジャンジャンしている弁理士は、まじめな弁理士か、仕事がない弁理士でしょうね(後者が多いような・・・)。 研修受けている暇があったら、クライアントワークをしていると思いますもん。 受講歴を見て、代理人を選ぶのは止めたほうがいい気がします。

 中でも、e-ラーニングではなく、外部研修を受けまくっている弁理士は、個人事務所等の所属でなければ、かなりの確率で仕事していないでしょうね。。。 e-ラーニングの受講状況を見れば、バックグランドが分かっちゃいますね。 弁理士の興味がモロに公開されることになります。

その3.

 特許庁保有取扱分野情報というのも公開されていますが、これは微妙ですね。 大きな事務所のパートナーだと自己の分野と関係なく分類が公表されますし、いまだ、所長やパートナーしか代理人欄に記載していない事務所多いですしね。。。 特許業務法人のみが代理人になっているケースでは、どうなっちゃうんでしょうか。。。 該法人の社員には分類情報が出るんですかね??? まぁ、特許業務法人+社員が代理人になっている事務所多いとは思いますが。。。

 唯一、情報として使えると思われるのが、個人事務所なのに、この欄に分類が記載されない弁理士には依頼しない方がよいということでしょうね。 出願を扱っていないことの証明ですからね。

 

 こう見ると、受講歴公表ページを確認して、現時点で受講歴がガンガンにあり、かつ、特許庁保有取扱分野情報に分類が開示されてない、小規模事務所の弁理士は、依頼する側から考えると出願や中間処理を委任する代理人としてはアウトということでしょうか。。。 

 

 

本日のキーワード: そのうち、特許査定率や、拒絶査定率、訴訟経験数とかが出そうです。 訴訟の代理人経験あるかは、今は自己申告ですが、ある程度統計は取れるでしょうからね。。。 さらに、弁理士試験での免除や、短答合格年度、論文合格年度、口述合格年度みたいなのが出ちゃったりして・・・ 事務所を選択する際には、外国実務をどの程度知っているのか、どの程度の経験があるのかってところが知りたいところでしょうか!!!  

 

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2008年6月30日 (月)

日本経済新聞2008年6月28日朝刊

 6月28日付け日本経済新聞に出ていたのですが、升永英俊弁護士が、TMI総合法律事務所に移籍するという。 升永弁護士は、いわずと知れた、中村裁判の代理人弁護士だったわけで、、、 年末の日経の弁護士ランキングでも、上位にランキングされていたわけでありますが、、、

 2007年から、特許事務所部門もできていて、密かにチェック&期待していた事務所だったのですが・・・ それにしても、Wikipediaにもありますが、「知財のTMI」の面目躍如といったところでしょうか。 そういえば、中山先生は、西村あさひですね。

 

 記事によれば、否定的な見解として

「企業法務分野の中小事務所の苦境を象徴する事例といえそうだ。」

「最近、後継者難に直面し、TMI総合に合流を打診していた。」

 前者は、まだ、わかるんですが、後者は? しかも、東京永和法律事務所は、企業法務が得意なんでしょうか??? どちらかというと、企業側に立っていない気がしますが・・・ なお、後継者といえば、東京永和法律事務所には、情熱大陸の荒井裕樹弁護士が在籍していませんでしたっけ? また、2007年から特許部門を東京永和特許事務所として発足させているのに、今さら、後継者難というのも。。。

 弁護士が、独立するんですかね? あるいは、職務発明訴訟の落ち着きとともに、クライアント数が激減したのでしょうか?

 それにしても、東京永和特許事務所が、法律部門とコラボレートしながら、今後どういう方向にビジネスを広げていくのか楽しみにしていただけに、なくなってしまうというのは残念でなりません。 しかも、在籍している弁理士のバックグラウンドが全員、ライフサイエンスだっただけに、なおさら気になっていたんですけどね。。。 阿部・井窪・片山もライフサイエンスの強い、法律+特許事務所だと思いますが、差別化できなかったんですかね。。。

 

 弁護士 5人、弁理士 4人のほぼ全員が移籍するとあるんですが、東京永和法律事務所のHPによれば、客員1人を加えて8人の弁護士が在籍していて、東京永和特許事務所には、4人の弁理士が在籍しています。 4=4なので、7-5=2人の方に何かミソがあるんでしょうね。。。 なお、日本弁護士連合会の弁護士情報検索を行うと、東京永和法律事務所には、9人の弁護士が在籍していることになっていますね(1人は最近弁護士になったばっかりな気が。。。)。。。 となると、8-5=3人ですか。。。

 代理人名でIPDLの検索をすると、「ヒット件数 3件」というのも、何か関係があるのかもしれません。。。 まぁ、2007年設立だから、1年6月経過していないということを加味する必要があるのは当然ですが・・・

 

 

本日のキーワード: 弁理士の周辺業務の拡大ってのは難しいんですかね・・・

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2007年11月19日 (月)

日本経済新聞2007年11月17日朝刊

 久々に、新聞ネタです。 

 ロヴェルズ外国法事務弁護士事務所と窪田法律特許事務所が2008年1月合併するそうです。 弁護士数が20人と知財分野では国内最大規模となるらしいです。

 とはいえ、法律事務所&特許事務所といえば、ユアサハラ法律特許事務所や中村合同特許法律事務所がまず浮かぶかと思います。 ユアサハラ法律特許事務所には、弁護士が23名所属しているようですし(弁理士は、80名くらいいますね)、中村合同法律特許事務所には、弁護士が18名所属しているようですし(弁理士は、55名くらいいますね)、そんなにニュースになることかな? ロヴェルズって、東京事務所ではないんですかね??? となると、窪田法律特許事務所が提携という名のもとにロヴェルズの傘下に入るという方が適切な気もするんですが、、、 しかも、外国法事務弁護士事務所だと、日本の法律に基づく弁護士資格ではないわけで、さらに、???です。 だから、20人というのも外国弁護士を含めてなんでしょうね。

 

 

本日のキーワード: 外国法事務弁護士事務所

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2007年7月24日 (火)

日本経済新聞2007年7月21日朝刊

 キヤノンからの流し記事のような感じを受けますが、「キヤノン国内でも対策本腰」、「偽造品トナーの販売業者に警告」という記事がでています。

 大合議のインクカートリッジのリサイクルの話ではなくて、トナーカートリッジの偽造品の輸入・販売の話です。

 「その後の調査で国内で不良品として返品されたトナーの25%が偽造品だったことが判明。」だそうです。 ということは、不良品の75%は真正品なんですね・・・

 

 「同社による偽造品工場の摘発件数は二〇〇五年で約五百件、〇六年も約四百件に達した。」

 って、凄いこと偽造されているんですね。 そして、

 「インクやトナーの偽造品による被害は年数百億円規模に達しているとキヤノンはみている。」

 そうです。 こういった、消耗品ビジネスは消耗品を偽造されると痛いでしょうし、さらなる研究開発とかにも少なからず響きそうですよね。 キヤノンからすると、「キヤノンが偽造品対策を強化するのは品質の悪い偽造品を放置すれば製品イメージ、ひいては企業ブランドの価値低下にもつながりかねないとの懸念があるからだ。」ということのようですが、消耗品ビジネスのビジネスモデルの崩壊に繋がりかねない、こういった偽造ビジネスを放置するわけにはいきませんよね。

 今後、こういった消耗品ビジネスにおける知財管理といったものが益々重要になってくるでしょうし、消耗品ビジネスの相手の一社一社は、小額にしか過ぎないわけで訴訟を片っ端から起こすわけにもいかないでしょうから、どういった戦略で消耗品の偽造と戦っていくかは見ものですね。 とはいえ、キヤノンもこの件では当然ながら弁護士を使っているようですし、弁理士の入りこむ余地はないですかね。

 

 

本日のキーワード: 携帯電話は(販売推奨金)システムを替えるようですが。。。

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2007年6月29日 (金)

立体商標

 立体商標のニュースが最近多いですね。 小型の懐中電灯「ミニマグライト」の立体商標が認められたようです(パテントサロン>YAHOO!ニュース>時事通信社配信)。

 知財高裁が初めて立体商標を認めたケースらしいです。

 商標登録出願2001-3358号でしょう。 該商標登録出願の代理人は、元弁理士会会長ですね(訴訟は代理人弁護士ですね。)。 私のイメージでは、商品そのものの形状での登録は難しいんでは?と理解していたのですが、商品そのまんまですね。 識別力のあるラベルとかは付されてなさそうです。 立体商標といえば、ペコちゃんやカーネルサンダースがまず思い浮かびますが、あくまで、これらは、商品そのものではなく広告(一種のランドマーク)に用いられているものです。

 しかし、凄い時期に判決が出ましたね。 本試験で立体商標が出たら鬼ですな。。。 まだ、裁判所HPに判決文はアップされてはいないようです(6月28日12時30分現在)。 もう出てますね(6月29日7時30分現在)。

 

 商品そのものといえば、「ボンド 木工用」も立体商標として登録されたというニュースが出ています(パテントサロン>asahi.com)。 この記事によれば、「昨年末現在で3621件の出願があって、1392件登録されている。」だそうです。 なお、IPDLで立体商標の検索をどうすればよいかは私は分かりません・・・ IPDLでは、該登録について、まだ更新されていないようですが、商標登録出願2000-121734号です。 こちらは、商品そのものとはいえ、ラベル付です。

 青本1053-1054頁の3条1項3号の

「識別力を有しない立体的形状と識別力を有する文字・図形等との結合からなる商標について、商標全体として識別力を有する場合は、立体商標として商標登録されることもありうる。 しかし、この場合、立体的形状部分には識別力がないのであるから、26条の規定の適用により、登録後において当該立体的形状部分に基づく商標権の行使をすることはできない(・・・)。 したがって、かかる結合商標の登録が仮に行われても、その登録は、そのうちの識別力を有する平面商標の部分についての意味を有するにすぎない。」

 を地でいく感じです。 

 なお、青本1067頁の4条1項18号の

「「不可欠な立体的形状を含む商標」と規定すると、不可欠な立体的形状と識別力を有する文字、図形等が結合している商標(商標全体として識別力を有する商標)が全く保護されなくなるおそれがあるからである。」

 も関係しますね。

 本願は、指定商品が「16 事務用又は家庭用ののり及び接着剤」ですので、商標登録第4321671号の存在が大きそうです。 同じ指定商品について商標登録されている部分が、本件立体商標のラベルに商標として付されていますからね。 それとも、色合いとかも評価の対象になったんですかね。。。 でも、ラベルなかったら、容器部分だけでは、白色の粘性のある接着剤といえば、コニシ株式会社さん以外のも黄色のボディーに赤色のキャップというイメージがありますから、まぁ識別力はないでしょうね。 そういった意味で言うと、100円ショップの功罪って結構あるような気がします。

 なお、「ボンド」って接着剤の登録商標になるんですね。

 

 そういえば、ひよこは最高裁が上告を退けたはずですが、裁判所HPに判例としてアップされないということは上告を棄却しただけだったんですね。 特に、違背もなかったってことなんでしょう、きっと。。。

 まだ、無効審決が確定したわけではなく、特許庁に差し戻されただけでしょうから、商標登録第4704439号は現在は有効に存続しているはずです。

 

 

本日のキーワード: ひよこ

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2007年6月25日 (月)

偽装ミンチ

 当該事件で、不正競争防止法違反の疑いがあるとのこと。

不正競争防止法2条1項13号

 商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量若しくはその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような表示をし、又はその表示をした商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくはその表示をして役務を提供する行為

 に該当するのでしょうか。

 他社の鶏肉用の袋を偽造していたという話もあるようですね。

 こちらのほうは、

不正競争防止法2条1項1号

 他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為

2号 自己の商品等表示として他人の著名な商品等表示と同一若しくは類似のものを使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為

 に該当するでしょうか。 斯かる袋が周知だったか、著名だったかで適用条文が変わってくるとは思いますが、まぁ、周知性は認定されるでしょうか。 とはいえ、10年前の話ということなので、現行不正競争防止法の適用はないですね。 消滅時効はどうなるんでしょうか。。。 平成9年当時、条文がどういったものだったのかは私は知りません。 不正競争防止法も改正を重ねていますからね。

 周知性に関しては、逐条解説不正競争防止法平成16・17改正版48頁によれば、

「「需要者」とは、具体的には、その商品等の取引の相手方を指すものであって、最終需要者に至るまでの各段階の取引業者もこれに含まれる。 したがって、特定の需要者層において広く認識されている商品等表示にも周知性が認められる場合もある。」

 

 偽装ミンチの方で不正競争防止法が適用されるならば、

21条2項

 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

1号 不正の目的をもって2条1項1号又は13号に掲げる不正競争を行った者

2号 他人の著名な商品等表示に係る信用若しくは名声を利用して不正の利益を得る目的で、又は当該信用若しくは名声を害する目的で2条1項2号に掲げる不正競争を行った者

4号 商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量又はその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような虚偽の表示をした者(1号に掲げる者を除く。)

 2条1項13号を該当するとする場合、21条2項1号の適用だと不正の目的が要件となりますし、21条2項4号の適用でも誤認させるような虚偽の表示であることが要件です。 この辺は、私の判断するところではないので、置いておきます。 ということで、認定されれば刑事罰適用もあるということになろうかと思います。

22条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条1項1号、2号若しくは6号又は2項に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して3億円以下の罰金刑を、その人に対して本条の罰金刑を科する。

 ということで、両罰規定です。

 

 それにしても、日本生活協同組合も委託製造品を販売しているんですね。 私が小さい頃の生協商品というと、それはそれは、無添加とかでおいしくないものだったイメージがあるわけなんですが(でも、混合されている添加物の観点ではより安全に気を使っているんじゃないか?と思ってましたが。)、、、 特にハムの味は全然違っていたのを今でも鮮烈に覚えています。 昨今のは、出来合いの商品が同じような味になっているなぁと思っていたのですが、委託生産だったんですね。。。

 

 

本日のキーワード: 食の信頼

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2007年6月22日 (金)

asahi.com2007年6月13日

 「「新薬は高く、古い薬は安く」 製薬業界が薬価制度案」というネット記事が出ていました。 薬価は算出方法があるにはありますが、まぁ、上から降ってくるものというのが日本での認識だと思います。 一方、米では自由にメーカーが決めていると。 ただ、ここは、民間健康保険制度の国と国民皆健康保険制度の国の違いがありますから、一概には論じられません。

 で、記事では、

「治療効果が高い新薬には製薬会社が付けた高い薬価を特許期間中維持することと、特許が切れた薬の大幅な値下げをセットにした。」

「製薬協は、効き目が高い新薬は製薬会社が説明責任を負い寝付けする新方式を提案。 その新薬の特許期間中は、2年に一度の値下げの対象外にすることも求めている。」

「製薬大手を中心に、数少ない新薬で確実に投資を回収したいという思惑がある。」

 とありますが。 しかし、ピカ新(画期的新薬)といわれるものは、ほとんどない現状でこの提案するビジネスモデルは成功するのでしょうか? しかも、国民皆保険制度ですので、製薬メーカーの言い値での儲けを、税金で負担するという図式が出来上がります。 医師の処方箋がないと薬は処方されませんので、医薬の癒着の温床にもなりそうです。 この制度を導入することが決まった暁には、医療制度そのものが抜本的に変わるときかもしれませんね。 なお、アメリカ追従な気がしないでもないですが・・・ 医療も金持ちだけを相手にするという方向になっていくんですかね・・・ となってくると、「ビッグ・ファーマ」の世界です。

「値下げ対象になる後発医薬品や、新薬が出にくい中堅以下のメーカーの反発は必死だ。」

とありますが、製薬協自体には、中堅以下のメーカーは含まれています。 昨今TVCM等でよく目にするようになってきた後発医薬品メーカーは、ほぼ製薬協には入っていませんが。。。

 

 因みに、この記事の元ネタの提案はこれ(製薬産業の将来像~2015年に向けた産業の使命と課題~)の201~202頁の「薬価制度の見直し」だと思います。

 知財に絡む部分だけ引用しますと、

「特許期間中の新薬については、一定の条件下で価格の循環的低下を回避できるメカニズムを導入することにより、新薬の価値と市場価格を近づけると同時に、革新的な新薬を上市した企業が特許期間内に得られるキャッシュフローを現状より大きなものとし、新たなイノベーション創出へ向けた再投資そ拡大できるような仕組みを構築することが必要である。 特許期間中の新薬については薬剤費の増大につながるが、同時に特許失効後は先発品から安価な後発品へのシフトが進むような施策を強化することにより、薬剤費全体への影響は限られたものとなると考えられる。」

 って、2015年というところがミソですね。 2010年問題といわれていて、今、売り上げの良い薬の特許が大体切れていきます。 ただ、現在でもメバロチン(登録商標)(プラバスタチンナトリウム)やガスター(登録商標)(ファモチジン)等特許権が切れていても売れている薬もあるわけです。 日本では、特許権の保護期間中に既存状態が出来上がると、企業努力にもよると思いますが、すぐに後発医薬品にスイッチされるわけではありません(そもそも、同じガスターでも薬局で買う薬(OTC)と処方箋により買う薬とで、後者の方が一般市民の懐は痛まないんですし。。。)。 であるのと、2010年頃までに年商1000億強のブロックバスターといわれるような薬はほとんど出ないだろうといわれているのもあります。 ということで、2015年頃に変わっているといいなぁ~というのが本音なんでしょうね・・・ 2015年くらいまでは企業努力でなんとかすると。 2015年くらいからは、制度そのものを変えて、何とかしたいと。

 なお、この制度を本当に導入するとすると、経済的観点から特許法67条2項の制度は抜本的に変換さざるを得ないかもしれません。 特許権が存続している範囲内で、もろもろの経費を考えて薬価を付ければいいじゃないかという議論も成り立ちそうですから。。。

 

 

本日のキーワード: 特許権の存続期間の延長登録制度

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2007年6月21日 (木)

日本経済新聞2007年6月19日朝刊

 「ベンチャーラボ 知的財産に投資 上場せずに資金回収」

という記事が出ています。 「出資する代わりに技術特許など企業が持つ知財の使用権を有償で取得。 ・・・ 出資金の代わりに知財の使用許諾料を支払う。 技術特許やコンテンツの使用権など知財を使用する権利はSPCに移転するが、企業側はSPCに了解を得て知財を活用した事業を継続する。 売上高のうち知財が貢献したと見なされる分をSPCが回収。 回収資金の一部を配当の形でファンドが受け取り、残りは企業の報酬となる。 SPCは知財の独占利用権を持つため、企業が他社に吸収合併されても知財が利益を生み出している限り、SPCは利益を得ることができる。 投資前の審査で技術評価を行い、使用許諾料の額などを決める。」

 とあります。 ベンチャーラボ社のHPには、特にこの記事に関するニュースリリース情報が出ていないため、よく分かりかねますが・・・ 

 使用許諾料と記載されている以上、特許権の譲渡ではなさそうですね。 そして、使用する権利はSPCに移転するとあるので、専用実施権を設定するということでしょうか。 SPCは独占利用権を持つようですし、企業が他社に吸収合併されてもSPC側に利益が発生する状況があるようですので、専用実施権の設定とみるのがよいでしょうな。 ベンチャーラボ社はファンドなので、するってえと、自社実施ではなく、専用実施権に対する通常実施権を許諾してそのライセンス使用料を得たりするってことなんでしょうかね? 昨今は、知財信託等もニュースになりますし、知財の価値判断という作業が本当に必要になってきているようですね。 しかし、日経も毎度毎度適当な文言使ってないで、弁理士に聞くとかすればいいと思うんですけど。。。 弁護士にはすぐ聞くのになぁ。。。

 ベンチャーラボ社のHPのスタッフ紹介の欄凄いです。 スクロールしている画面に出てきている社長以下の面々の髪の毛の白さもすばらしいですが、スタッフの経歴はもっと凄いです。 団塊世代の方々の使い方、こういったところでも使えるんですね。 これだけ揃っていれば、技術がわかるといわれても納得できます。 経験に裏打ちされていますもんね。。。 そーいえば、特許流通アドバイザーという方々もこういった感じで経歴がすばらしい人が揃っていた気がします。 今は、特許情報アドバイザーという方々もいらっしゃるんですね。 なお、特許流通促進事業の中で、アドバイザーの方々は活躍されているわけですが、独立行政法人工業所有権情報・研修館の一事業なんですよね(公務員の一種!)。 そーいえば、特許流通アドバイザーの方で、弁理士試験の勉強されていた方がいたけど、合格されたのかな? その方のバイタリティーに驚かされたよなぁ!!!

 

 

本日のキーワード: 団塊の世代

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2007年6月 3日 (日)

知的財産高等裁判所長

 知財高裁の所長が変更になりましたね。 設立以来所長であられた篠原勝美裁判官が福岡高等裁判所長官になられ、後任の知財高裁の所長には、塚原朋一裁判官がなられました。 そして、塚原部総括のところに、田中信義裁判官が任官されました。 それ以外に知財高裁の陪席裁判官も1/3くらいが変わっているような気がします。

 官報(平成19年5月29日付)に出ているのですが、人事異動として、偉い裁判官の場合、内閣からも辞令というのでしょうか発令されるのですね。 

 面白いのが、

 内閣からは、

 判事 ○○ ○○ 高等裁判所長官に任命する

 であり、

 最高裁判所からは、

 高等裁判所長官 ○○ ○○ 福岡高等裁判所長官に補する

 なんですよね。

 「補する」って何なんでしょうか? 「命ずる」というのもあるので、意味があるんでしょうけど。。。

 

 高等裁判所は長官で、地方裁判所は所長なんですね。

 

 

本日のキーワード: 5月23日付け

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2007年5月13日 (日)

世界特許

 2007年5月12日付け日本経済新聞朝刊に、「特許、中国も共通化 日米欧韓の構想に参加へ」という記事が出ています。

 記事から以下、引用します。

 「2009年に特許出願の書式を統一。」

 「その後は特許審査結果の相互利用も進め、最終的には「世界特許」の実現を目指す。」

 「会合では、日米欧韓がすでに合意している①特許出願書式の統一②特許審査結果の相互利用③審査官の相互研修④統計情報の交換-などの協力に中国が参加することを決める。」

 日米欧が合意していて、今後会議をしていく(している)というのは聞いたことがあったのですが、韓国も入っていたんですね。 いやぁ~知りませんでした。 特許出願の書式を統一するのは、方式に関わる部分の法律を代えればいいだけだし、既にPCTやPLTもあるのですから、それ程問題はないように思いますが、実際の特許権取得の点では、どうなるんでしょうか。 特許制度とその国の国際経済力や経済施策なんかは密接にリンクしてますよね。 今熱い、中国の著作権の模倣問題なんかは当に知財と経済との関連性を如実に表してますし。 日米欧でどの国が譲歩するんでしょうか。 前にも書きましたが、依然としてパリ条約との関係が私には理解できません。 パリ条約の特別取極ということで許されるんですかな?

 

 

本日のキーワード: 審査基準は!?

 

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2007年4月23日 (月)

WTO その1

 最近、WTO関連のニュースが熱いですね。

 米国が中国をWTOに提訴し、日本も第三国参加するようです。 EUは同調しないとかのニュースもちょこっと流れたみたいでしたが、とうとう、EUも中国をWTOに提訴することを検討しているようですね。

 

 さて、ここってどのような条約に基づいているのか考えてみました。

パリ条約28条(1)

 この条約の解釈又は適用に関する二以上の同盟国の間の紛争で交渉によって解決されないものは、紛争当事国が他の解決方法について合意する場合を除くほか、いずれか一の紛争当事国が、国際司法裁判所規定に合致した請求を行うことにより、古希妻子方裁判所に付託することができる。 紛争を国際司法裁判所に付託する国は、その旨を国際事務局に通報するものとし、国際事務局は、それを他の同盟国に通報する。

 とあって、パリ条約上でも紛争解決手段は規定されているけど、この国際司法裁判所の決定に拘束力がないために、TRIPSへと進んだと理解している。

TRIPS協定64条1

 この協定に別段の定めがある場合を除くほか、紛争解決了解によって詳細に定められて適用される1994年のガットの22条及び23条の規定は、この協定に係る協議及び紛争解決について準用する。

 と規定されたことにより、ガットに基づいた拘束力のある紛争解決を図ることができるようになった。

 では、日本が行おうとしている第三国参加ってどういうものなのかしらね? 軽くではあるが調べてみたけど、長くなりそうなので、第一弾はこの辺で。

 

 元ねたは、2007年4月19日付け日本経済新聞朝刊の「EUもWTO提訴へ 中国の知財権侵害 米と共同歩調」という記事からです。

 「欧州委の調査では、2005年に摘発されたコピー商品は7千5百万点を超え、全体の64%が中国製だった。 最近は食料品や子供向けの玩具などのコピー商品が急増しており、欧州市民が健康被害を受けるという懸念も強い。」

 とあるけど、子供向け玩具のコピー商品というのは何となく理解できるけど、食料品のコピー商品って何なんですかね? ワインとかフォアグラなんかのコピーも出回っているってことなんすかね??

 「中国 食料品 コピー商品」でネットで検索すると、NIKKEI NETの記事がヒットします。 そこには、「コバーチ欧州委員(関税同盟担当)は同日の記者会見で「飲食料品や薬品、玩具などの模造品が急増しており、消費者に健康被害を及ぼす恐れがある」と述べた。 摘発された品目には500万点以上の飲食料品が含まれており、たばこの偽造品は約3200万点にのぼる。」とあります。 やっぱり、何回も出ているくらいなので、飲食料品なんですね。 しかし、何をコピっているのか気になるところです。

 EUで摘発されている分ですからね。 中国本土でってなるともっと凄いことになっているって単純に考えられるだけに、凄いですね。 まぁ、以前の日本だって戦後しばらくは、コピー天国だったのですから、あまり人のことはとやかく言えませんが、それでも凄いですね。 

 記事に戻りますと、「EUで摘発されたコピー商品・模造品の国・地域別比率」として、2005年のデータとして円グラフがでているのですが、

 中国 64% スイス 5% UAE 4% トルコ 4% 香港 3% インド 2% その他 18%となっています。 UAEっていうと、金持ちの国ってイメージが昨今強いですが、コピー商品もやってるんですね。 思いのほか、インドは少ないんですね。 BRICsの中でも中国はぴか一ですね。 香港入れたら、67%が中国です(3分の2!)。 なお、何でBRICsなんですかね。 「s」って必要なんでしょうか?  そういえば、NIEsはどうしちゃったんですかね? NIEsの「s」は意味あるsですが、BIRCsの「s」は意味ないsですねぇ。

 ってそんなことよりも、驚くのが、スイスの5%という数字です。 今や、ヨーロッパ大陸でEU未加盟なのは、スイスというくらいになってますが、いやぁ、スイスもやりますな! 自国のブランドも盛り上げつつ、ちゃっかりコピー商品も販売しているという。 日本でも、日本の製品に対してバッタもんがありますから、そういった感覚なんでしょうね。

 

 

本日のキーワード: ガット

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2007年4月22日 (日)

バイオマス燃料 その6

 2007年4月18日付け日本経済新聞朝刊に、「登場 バイオ燃料 Q&A」の「下」という記事があります。

 「ブラジルではエタノール100%の燃料も普及している。 ガソリン専用車では使えないため、ガソリン、エタノール、その混合燃料のどれでも使える「フレックス車」が人気だ。 新車登録の半分を占めている。」

 「現状でエタノールを大量に輸出できるのはブラジルだけだ。 7年後をメドにサトウキビの作付け面積を5割増やし、輸出をほぼ倍増する計画だ。」

 確か、税制が違っているので、フレックス車の人気が高いとかって、どこぞで見たような、聞いたような。。。 しかし、ブラジルは、国営石油のペトロブラスといい燃料政策に積極的ですね。 まさに、資源ナショナリズムです。 しかし、我が持てない国日本は、資源もなければ、食糧自給率も低いのに、こういったところでの政治が弱い気がしますね。

 「直接混合では蒸発で光化学スモッグの原因物質が増え、水分が混入しガソリンと分離すると自動車部品の腐食につながるとの意見がある。 一方でETBEは安全性の確認が必要との指摘もある。」

 ここは、石油連盟という団体のバイオエタノールの自動車燃料としての利用についてという意見そのまんまな気がします。 「意見」があるのと「指摘」があるのとでは少々書きぶりが違いますね。 新聞社ですから当然にそこには差があるものと思われます。

 「政府は2030年までに年間ガソリン消費の1割、600百万㌔㍑を国産エタノールで賄う目標を掲げるが、国内の農地は限られている。」

 というか、現状、「05年の国内生産量は30㌔㍑のみ。」とあるように、2千万倍です。 設備負担が増すという状況なのに、ガソリンの元売りと政府の方法論が異なっていては、どうしようもないですね。 確か、現行の30㌔㍑はETBEとしてではなく、直混ぜで使用されていたと思います。 う~ん、やっぱり日本でバイオエタノールが普及するのは難しいのでしょうか。。。 しかし、2千万倍にする過程で、かなりの特許出願がなされそうな気もするので、少しは食い込んでみたいものです。

 

最後に表を引用しときます。

直接混合

米国 10% 85% トウモロコシ

ブラジル 20-25% 100% サトウキビ

中国 10% トウモロコシ、小麦など

インド 5% サトウキビ

ETBE

ドイツ 低率 ライ麦、小麦

スペイン 3-7% 小麦、大麦

フランス 6-7% 小麦、テンサイ

 アメリカ、ブラジル、インドが、主食となる食糧から作っていないところが目立つ気がしますね。 ヨーロッパは京都議定書のために、米国は石油資源との関係でというところでしょうか。

 

 

本日のキーワード: 食糧自給率

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2007年4月18日 (水)

バイオマス燃料 その5

 2007年4月17日付け日本経済新聞朝刊に、またまた「登場 バイオ燃料 Q&A」という記事が出ている。

 「石油元売り各社は27日からバイオ燃料をガソリンと混ぜた自動車用の新しい燃料を販売する。 ・・・ 環境省が主導する別企画のバイオ燃料入りガソリンも8月に売り出される。」

 ということで、日本でもバイオエタノールが本格施行されるようです。 なお、バイオガソリンとE3の両天秤状態なんですね。 しかし、スタンドで売られるバイオエタノールの方はバイオガソリンということで、エコっぽいですが、環境省の方はE3とパッと見、なんだかわからないものです。 名称でも取り合いがあったような感じを受けますね。 E3って、きっとEthanol 3%の略なのでしょうね。 「バイオE3」ってすれば良かったのにと思います。

 とはいえ、E3と呼ばれる環境省主導の方は、日本の地場バイオエタノールくさいけど、スタンドで売られるETBE入りのガソリンであるバイオガソリンは、日本製のバイオエタノールではない。 E3のバイオエタノールの原料は、国内の廃木材ということで、国内産という感じだけど、バイオガソリンのバイオエタノールは小麦などを原料とすることから、明らかに外国産である。 

 「石油元売りは小麦を主原料にしたエタノール加工品(ETBE)をフランスから輸入して使う。」

 輸送コストかけてたら、バイオエタノールの意味あんのかいな。 そして、小麦やとうもろこしからバイオエタノールを作るから、穀物戦争がおきちゃうのよね。 やっぱ、セルロースから行かなくちゃ! 小麦ってどういった小麦を使うんでしょうね。 

 「「ENEOS」や「出光」など元売りマークを掲げた東京、千葉、埼玉、神奈川のスタンド50ヶ所で「バイオガソリン」の名前で売る。 ・・・ 価格はレギュラーガソリンと同じ。 ETBEはガソリンより6割高いが、販売価格には転嫁しない。」

 って、おいおい。 税金部分で調整でしょうか。

 

 わかっていなかった点が2点明らかになったので由。

その1 「法律でエタノールをガソリンに混ぜてもよい割合は3%以下と決まっている。」

 とあります。 ここをヒントに調べてみました。

 揮発油等の品質の確保等に関する法律

2条1項 この法律において「石油製品」とは、揮発油、軽油、灯油及び重油並びにこれらに準ずる炭化水素油(炭化水素とその他の物との混合物又は単一の炭化水素を含む。以下同じ。)及び石油ガス(液化したものを含む。)であって経済産業省令で定めるものをいう。

2項 この法律において「揮発油」とは、炭化水素油であって、経済産業省令で定める蒸留性状の試験方法による減失量加算90パーセント留出温度が180度を超えない範囲内で経済産業省令で定める温度以下のものをいう。

13条 揮発油販売業者は、揮発油の規格として経済産業省令で定めるもの(以下「揮発油規格」という。)に適合しない物を、自動車の燃料用の揮発油(揮発油と同じ用途に用いることができる石油製品であって経済産業省令で定めるものを含む。)として消費者に販売してはならない。

 揮発油等の品質の確保等に関する法律施行規則

10条1項 法13条の揮発油の規格として経済産業省令で定めるものは、次の各号に掲げるとおりとする。

1号 鉛が検出されないこと。

7号 メタノールが検出されないこと。

8号 エタノールが三体積百分率以下であること。

10号 オレンジ色であること。

 無鉛ガソリンというのはここからきているんですね。 いつ頃だったか、無鉛ガソリンってぇのが、売りになっていた時代があった気がします(年がばれるか・・・)。 とはいえ、この基準は、ガソリンの品質管理のための従前の規定と思われるので、バイオ燃料が台頭してきた今、さっさと変更すべき規定ですね。 そのために、委任省令されているわけですしね。 色まで規定されているのは、おもしろいですね。 今度、スタンドで色を見てみよう!

 ハイオクガソリンとかの規定も見てみたいけど、ちょっと外れすぎるので、また今度。 施行規則の10条の2も中々に面白い規定なのだけど、これまた本筋から離れすぎるので、また今度。

 ガソリンを見ると思い出すけど、弁理士資格を取ったのはいいけれど、甲種危険物取扱者の資格みたく、無用の長物と化させることだけは避けねばなりませんな。 当該資格は、10年だかで写真の書き換え申請しなきゃいかんのだけど、きっといつか忘れるんだろうなぁ。。。

 

その2 「植物は大気中のCO2を吸収して育つ。 バイオ燃料を燃やしてもCO2は出るが、生育中に吸収したCO2との差し引きで、エタノール相当分のCO2排出量はゼロと計算されるためだ。」

 いやぁ、絶対的排出量でなくて、相対的排出量なのね。 ようするに現在循環しているCO2に関しては、問題ないと。 大気中のCO2→植物が光合成により取り込み→エタノールとして取り出し→燃焼→大気中のCO2という流れはOKと。 でも、特許法を勉強した人なら当然に思いつくところだけど、永久機関に該当するものは発明にあらずで、上記考え方もちょいと・・・である。 また、エタノールとして取り出すときにかかる燃料とかもあるわけで、化石燃料を取り出すよりも燃料を食っていたら、CO2排出量はゼロっていっても意味ないよね。 でも、京都議定書では、国の排出量として1990年比6%減と約束しているからいいのか!!! なお、太古の昔は、CO2濃度が高くて高くて、生物は住めなかったわけだけど、徐々に現在の値に近づいていくに従って、生物相が豊かになったと。 で、化石燃料は、その過程で固定されていっていたCO2源を再度、大気圏に放出していると考えているということがわかる。 となると、現行の京都議定書の枠組みが上手くいかなければ、行く先は、太古のCO2たっぷりの世界!? CO2に関しては、蓮っ葉なところはどうでもいいから、地球環境としてプラスかマイナスかだけ考えてもらえればOKですな。

 あっと、因みに、バイオガソリンは、ETBEとして燃すので、CO2排出量はゼロじゃないんだよね? 

 

 

本日のキーワード: バイオガソリン満タンで!

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2007年4月15日 (日)

バイオマス燃料 その4

 2007年4月14日付日本経済新聞朝刊で「世界を語る」というコーナーに、『米「エタノールブーム」に警鐘』という記事が出ています。

 なんかここでも勝ち組と負け組の構図です。 

 記事から引用すると、 

 「大型車のガソリンタンクをエタノールで満タンにするには、人間一人が一年に食べる穀物が必要だ。すべての穀物をエタノールに代えても米国の自動車の燃料需要の16%程度しかカバーできない。」

 「地球全体でみると、自動車に乗る8億人と、極めて貧しい生活をする20億人が同じ穀物を巡って争っている。 ・・・ この争いへの対策を講じる国連機関はない。 市場がただ機能しているだけだ。 市場は人々の飢餓を心配しない。」

 「一㌧の穀物を作るには一千㌧の水が必要だ。 水をそのまま輸入するよりも穀物の形で買う方が効率的だ。 豊かな国は穀物をどんどん買うようになり、貧しい国は買えなくなる。 未来の戦争は石油よりも、穀物を通じて水の奪い合いになる可能性が高い。 水を巡る戦争の力は軍事よりも資金だ。」

 と、これが本当なら、石油依存からの脱却としてエタノール燃料に向かおうとしている理由は希薄ですな。 ほんの一部しかまかなえないのに何で、そんなに突き進んでいるのだろうかしら。

 「中国の北半分は文字通り干上がろうとしている。」

 この部分に関しては、昨今の黄砂が思い出されます。 他にも、水位の低下や断流がおきているところとして、黄河、メコン川、ガンジス川、インダス川、ナイル川と世界の大河川の多くが提示されています。 そして、「世界各地の主な「水不足」」として「農業生産に伴い過大な揚水が起きている国」として紹介されている国は、赤道から日本の緯度くらいまでの北半球の国が多いです(日本は含まれていません。)。 北極の氷が溶けていて、北極クマの住処が減少しているとか、ツバルのようにポリネシアの国で海面上昇が起きていて国土がなくなるかもしれないという話とは相反する部分ですね。  

 「米国でエタノールの代わりに期待できるのはプラグ式ハイブリッド車だ。 夜間に車をコンセントに差して充電しておく。 ・・・ 日常利用する電力には安く供給できる風力発電を使えばよい。」

 とあるけど、ハイブリッドにすると石油を使わなくなるのでしょうか? 単に、直接ガソリンを使うか、火力発電で石油を使うかの違いではないのかな? 電力に代えている分効率が悪くないのかな? それともハイブリッドにするということ=原子力発電ということなのだろうか。

 「米国の石油の不安を減らそうとして、世界的な食糧の不安を招いている。 そのに水の不安が結びつく。」

 日本みたいな多雨地域では、あまり雨不足といわれてもピンとこない問題ですけどね。 この記事とは直接は関係ないけど豪州なんかでは干上がっていて大変になっているなんてニュースが流れたりしていたからねぇ~。 そして、小麦粉の値段が上がっていて、色々な食糧品に値上がり分を転嫁しないといけないなんてニュースも流れていたかと思う。

 「環境税には様々な手法がある。 二酸化炭素の排出だけでなくゴミや毒性のある物質の排出に課税してもいい。 木材の伐採にかけてもいいだろう。 実際、東欧には立木税がある。」

 ブラジルは、バイオマス燃料の先進国だけど、そのためにアマゾンの森を切り開いているとかってぇのもニュースになっていたりしますからねぇ~。

 「一方で山が多く、海岸線が長い地形なのに風力の活用はあまり進んでいないのは疑問だ。 また温泉が多いにもかかわらず地熱発電もほとんど普及していない。 アイスランドでは九割の家庭が暖房に地熱を使っている。」

 と日本では、地熱発電、風力発電の普及が望まれることが提言されている。

 

 と、これまでの日経新聞のバイオマス燃料に関する記事の中では、割と政治色の強いものとなっている。 また、内容もかなりセンセーショナルである。 ということで、技術的事項に関する部分は少ない。 技術的な話が少ないので、取り上げなくてもよかったのだが、まぁ、バイオマス燃料を考えるとき、環境問題やエネルギー問題、食糧問題は切っても切れない関係になってしまうので、色々とこういった観点からも特許を考える必要があろうということで、取り上げることにしました。 こういう特集記事を組むというのは何かメッセージがありそうです。 まぁ、日経新聞が取り上げるということは、そこに金の匂いがするということなんでしょうな。 それか、米国でエネルギー問題に関して大きな方向転換的なものがなされるのかもしれません。 

 特許の面からだと、ハイブリッド車、太陽電池、下水処理、組換農作物とかが絡んでくるんでしょうな。

 

 もっと知りたい人にということで、

レスター・ブラウン氏の「ブラウンB 2.0」

アル・ゴアの「不都合な真実」

澤昭裕・関総一郎編著の「地球温暖化問題の再検証」

石弘光の「環境税とは何か」

 が紹介されています。

 

 

本日のキーワード: コーンスターチ

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2007年4月 6日 (金)

平成18年(ネ)第10039号

 4件目の大合議だった事件ですが、終結してますね。 3月22日に訴取下となっています。 和解しちゃったんですかね。 大合議事件に指定しといても、こんなことってあるんですね。 大合議事件として、知財高裁が取り上げたということですから、なんらかの面白いことがあると思うので、地裁の判決でも見てみますかね(そのうち。。。)!

 

 

本日のキーワード:知財高裁

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2007年3月31日 (土)

審査基準前段

 今後出てくる審査基準等は、知的財産推進計画2006&AMARIプランに基づいて定められる(あたりまえ)。 昨今、上記に絡んで進歩性からみの報告書が2発特許庁から発表されている(3月30日付けHP発表の平成18年度(社)日本国際知的財産保護協会委託研究としての「進歩性等に関する各国運用等の調査研究報告書」と3月26日付けHP発表の特許庁審判部の「進歩性検討会報告書」)。 ということで、知的財産推進計画2006等の審査関連部分について読んでみることにした。

 

知的財産推進計画2006 本編 第2章 

2.知的財産権の安定性を高める

(1)特許性の判断基準を統一する

 個々の審査官、審判官が統一的かつ安定した特許権の付与を行えるよう、2006年度から、審査官、審判官による協議や意見交換を促進するとともに、特許性の判断基準、特に進歩性の判断基準についての一層の客観化と明確化について、国際的な運用統一の観点も踏まえて検討し、審査基準の改定等必要な措置を講ずる。 また、特許法168条等に基づく裁判所との間の情報交換をより一層促進するなど、特許庁における判断の裁判所の判断との食い違いの防止に努める。

 とあることから、進歩性の審査基準もゆくゆくは改定されるかもしれない。 また、国際的な運用統一の観点を踏まえることから、進歩性の基準を米国や欧州にそろえるということか(巷では、日本の基準が最も厳しいといわれている)。 しかしながら、最後の一文によれば裁判所の判断基準を特許庁において踏襲することが明記されているに等しいので、どうするのだろう。 手段として情報交換をしておけばよいってことだろうか・・・ 

(2)特許無効審判の蒸し返しを防止する

 同一人又はその関係者等が、実質的に同一の理由により無効審判の請求を繰り返すといった無効審判の蒸し返しを防止するための方策について、2006年度中に、審判を受ける権利との関係にも留意しつつ検討し、結論を得る。

 「審判を受ける権利」というのは、123条2項により何人にも保障されている。 それを制限するとなると、法改正か・・・ 不適法というからには、条文なりで規定する必要があると思われるし・・・

4.知的財産権制度の的確な利用を促す

(1)特許の出願・審査請求構造改革を推進する

③出願人による先行技術調査の質の向上を促す

i)2006年度も引き続き、企業に対し、特許出願前及び審査請求前に、十分な先行技術調査を行うことにより、権利取得に至らない特許出願を削減し、質の高い特許を重点的に取得することを促す。 ・・・

 進歩性の観点で、従来技術との差を明確にするための手段であるとも言える。

7.知的財産の国際的な保護及び協力を推進する

(1)世界特許システムの構築に向けた取組を強化する

①日米欧三極特許長官で特許の相互承認の実現を図る

a)・・・、第2ステップとして、2006年度から、日米欧三極特許庁相互に、第1庁で特許となった出願について第2庁において簡易な手続で早期審査が受けられるようにする「特許審査ハイウェイ」の構築にむけまず日米間での試行を開始するなど、三極間のサーチ・審査結果の相互利用を促進する。 その際、第1庁のサーチ・審査結果の利用が制度的に担保されるよう、第2庁における追加的な調査が不要な部分をガイドラインにおいて明示するなどの運用の明確化又は必要な制度整備を行う。

 「第2庁における追加的な調査が不要な部分をガイドラインにおいて明示する」とあるが、そもそも、新規性の考え方も微妙に違うし(理論上は同じとしているかもしれないが、運用は随分違うのではないか)、進歩性なんかは全然違うのに、調査が不要とはどういった観点でおこなうのだろうか。 日本では、引用文献になるものであっても、外国庁では引用文献に該当しないこともあろうし、また、その逆も真である。 発明の単一性にしたって、今後、日本では審査ができた範囲については、単一性があるとするわけだし(PCTの考え方と異なるはず)、各国運用が違うのは明らかである。

b)上記a)の取組状況を見つつ、第3ステップとして、日米欧三極特許庁間で、一国で成立した特許は他国でも原則認めるよう、実質的な特許相互承認制度を実現する。 2006年度は、日米欧三極特許庁会合の場において、ワーキンググループを設置し、試験的な他の特許庁の審査結果の受入れを検討するなど、特許相互承認制度の実現に向けた具体的な議論を開始することを提案する。

 って、パリ条約の大原則である属地主義の考え方しか知らない一受験生に毛が生えた程度の私にはこの文章は違和感を感じる。 裁判所の判断にそろえるとする進歩性の議論はどうするのだろうか。 この部分からすると、将来に向けて、米国KSR事件は要チェックだし、米欧の審決・判決は今から勉強しておく必要がある・・・ 阻害要因という進歩性の判断基準をバリバリ採用しているのは、日本だけではないのかな?

c)2006年度以降、米・欧特許庁以外の外国特許庁への対象拡大についても、上記a)及びb)と並行して進め、最終的に世界特許を実現する。

 いやぁ、WIPOでの議論が進まないことを考えても、南北問題は知的財産の世界においては非常に根強い問題ですから、世界特許はいつ達成できるのだろうか。 PCTの国際調査機関ができたら、世界特許になるであろうか!

 

番外だが、

第5章 人材の育成と国民意識の向上

3.知的財産人材育成機関を整備する

(3)知的財産専門職大学院における知的財産教育を推進する

 2006年度も引き続き、知財専門職大学院において、弁護士、弁理士に限らず、広く知財に携わる専門家を目指す者に対して、実務、ビジネス、知財政策、国際面を含めた教育を施し、知財ビジネスを多方面で支援できる知財専門家の育成を促す。

 知財専門職大学院の位置付けが読める気がする。

4.各分野の知的財産人材を育成する

(1)知的財産専門人材を育成する

①弁理士の大幅な増員や資質の向上を図る

i)2006年度も、弁理士の大幅な増加を図る。 その中で、経営や会計など企業の知財戦略に関連した分野にも明るい弁理士を増加させるよう、関係研究機関等の取組を促す。

 「大幅」ってどこまで増えるのか? 過去の知的財産推進計画を見直す必要があるかもしれない。 今年の合格者にも多かったし、学生で合格している人は結構目指す人が多かったみたいだし、経営・会計分野の勉強も必要である。 増加のために、特別に易しくしたりするのだろうか。 弁理士試験の場合、企業名とかも願書に記載するし、専門科目という枠でも、・・・ができるので、増加を恣意的にすることはできる・・・

③弁護士の大幅な増員や資質の向上を図る

i)2006年度も引き続き、法曹人口の大幅な増加を図る。 その中で、知財に強い弁護士を増加させる。 また、知財法を含む選択科目別の司法試験合格者数を調査するなど、知財に強い法曹人材の養成が適切に行われているか検証する。

 検証して、適切でなかったら、増えるということ? 知財法曹人口が増える=弁理士の世界にもビックバンが起き得る。 競争が増えるというのはいいことである。 ネット世界のように、新興でも勝ち組になることができる可能性が広がる。 ニーズにあった実力が必要となってくるのは当然であるが。。。

成果編として

5.人材の育成と国民意識の向上

○知的財産専門人材の量的・質的拡大

・弁理士試験の合格者数(2005年は711人)の増加により、弁理士の数が6695人に増加した(2006年3月末時点)。

・知財関連業務に対応できる弁護士のネットワークとして「弁護士知財ネット」が発足した(2005年4月)。 会員弁護士数は、2006年3月末時点で約1200人である。

 今後未登録の弁理士試験合格者が増えることから(特許事務所に居ない限り、合格後速攻登録ということはないようなので)、一定の合格者数が確保され続けるともいえる。 しかしながら、弁理士法の改正で登録に研修が必須になることから、来年度の駆け込み登録が増えちゃって、一気に弁理士数1万人なんてこともあるのかもしれない。 新人研修を修了していれば、該法改正による研修必須が適用されないというのであれば別だろうが・・・ ただ、弁理士登録と弁理士試験合格は、きっとリンクしていないと思われる。 合格年度の法律による登録の要件が適用されれば、研修は不要である。 特許出願と審判とで、どちらの法律が適用されるのかという点がずっと疑問として残っている。

 「弁護士知財ネット」って、何?

○知的財産専門人材の育成機関の整備

・知財専門職大学院が東京理科大学、大阪工業大学に設置された(2005年4月)

 

 報告書末の付属資料の「5.用語集」は結構使えるかもしれない。

 

 審査基準関連で、調べたはずが、方向性が変わってしまった・・・

 

 

本日のキーワード: 脱線しすぎ・・・

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2007年3月 3日 (土)

AMARIプラン2007

 「AMARIプラン2007」という「イノベーション促進のための特許審査改革加速プラン2007」が、随分前ですが報告されています。 ようやく読んでみました。 私は、てっきり、甘利経済産業大臣にちなんで、AMARIプランというもんだと思ってました。 一応、この報告書だと2007と銘打たれているように、今後大臣が変わってもAMARIプランというようです。 しかしまぁ、お役人さんも洒落が分かりますね! この辺りは、そこら辺の民間企業より感性が素晴らしいです。

 なお、AMARIプランというのは、英語名称「Advanced Measures for Accelerating Reform toward Innovation Plan in Patent Examination」の略称だそうです。 

 

 以下、本報告書を眺めてみます。

 「経済産業省では、・・・、安倍内閣の基本方針を踏まえ、新たな特許行政の基本方針である「イノベーション促進のための特許審査改革加速プラン」をとりまとめた。」

 「特許庁では、従来、「知的財産推進計画」に基づき、「特許審査迅速化の中・長期目標を達成するための実施計画」を策定・公表してきているが、07年度については、プラン2007をもってこれに替えることとし、」

 とある。 小泉さんの時の施策の名称って、ここを見ても分かるけど、万人に分かりやすく、単純明快に作られている。 特許審査迅速化だと何がしたいのか分かるけど、特許審査改革では何を改革するのか分からない。 ここだけでなく、安倍さんになってからは、どんな施策でも、小難しいスローガン化している気がする。 なお、小泉さんの時代は、企業における行動指針のようなものとして特許庁が公表してきたものを、安倍さんになってからは経産省の主導でプランを作るようになるということになるかな。 本気の表れなのか、経産省主導でやらなきゃいかんほど差し迫っているのか、独立採算の特別会計が終焉を迎えるであろうことを予期させるものかは知らないが、今後の知的財産に関する施策は、経産省主導でということである。 今までは、小泉さん肝いりで、荒井元長官が内閣の直轄プロジェクトととして動かしてきていたのを、今後は経産省による行政主導になるということかもしれん・・・  その意味では、今後しばらくの政府の動きに注意が必要そうです。 経産省を巻き込んで、行政の負担軽減のためだけに審査待ちを減らすという大作戦に出るのかもしれませんね。。。 そりゃ、特許庁に圧力かけられるより、経産省から圧力かかるほうが、企業は言うこと聞きますよね・・・

 

 「特許庁における一次審査件数は、05年度実績で前年度比3.7%増の24.5万件」

 「06年度の目標は約29万件(前年度比+18.4%)」

 「07年度には、31万件(前年度比+6.9%)を目標とする。」

 って、特許庁の審査官の数がどうなってるのか分からないから、一概には言えないけど、特許庁の審査官が優秀で、今まで100頑張っていたのを120やっているのか、今までが単なる怠慢で75くらいの力でやっていたのをようやく100やるようになったのか(お役人はやれと言わなければ動かないということなのか)、審査の質を落として量をあげているのかのどれかですね。 ちょっと普通の仕事量の増え方ではありません・・・ 任期付審査官が増えた分ですかね。。。

 しかも、自ら、

 「技術の複雑化・高度化や一出願当たりの発明(請求項)の数の増加に伴う審査負担の増大、特許協力条約に基づき一定期間内に作成すべき国際調査報告書の件数の急増など、特許庁における審査を巡る環境が厳しくなっている・・・」

 って書いてるのに、審査件数だけは、増大って・・・

 ってか、自ら審査負担って言ってはいかんのじゃないの? 行政はサービス業の1つという観点を忘れている発言だよね。 仮に、不二家とかが、安全に作るのは負担ですなんて言ったら、倒産だろうに・・・

 

 「04年度以降、審査請求件数は一次審査件数を上回っており、・・・。 06年度には前年度比8.6%増の約86万件となり、」

 って、凄いですね。 1年30万件やったとしても、既に3年分の仕事がたまっています。 それだけ貯めたのも凄いですが、今は、後の方にも書いてある企業コンタクト等を増やして、仕事量を減らしてくれぇ~と産業界に泣きついている始末。 産業界としても特許権が発生しないのは困りもんですが、それにしても仕事を減らしてくれぇっていうのは、いかがなもんなんでしょうか・・・ 本来なら開店時間なのにスープ切れで店を閉めるラーメン屋みたいで、少し驕りを感じざるを得ません。 どれだけ仕事が溜まってても何とかするっていうのが、筋ではないんですかね。。。

 

 そもそも、

 「世界最高水準の特許審査の実現(2013年:審査順番待ち期間を11ヶ月に短縮)」

 という目標を立てたところに、こういった状況が生まれているわけよね。 この11ヶ月という数字はどうやって算出したのかしらねぇ。。。 知財の世界に携わろうと思っている私ですから、絵に描いた餅で終わらないことを願っています。

 

 「05年度の審査に係る一請求項当たりの直接コストは2.7万円」

 「一出願当たりの発明(請求項)の数の増加(05年度の実績値は、5年前と比較して17.3%増の9.5項となっている」

 とのことなので、一出願当たりの直接コストは、2.7万円X9.5項=25.65万円となる。 

別表(195条関係) 

六 出願審査の請求をする者  一件につき16万8千600円に一請求項につき4千円を加えた額

 なので、16万8600円+4000円X9.5項=206600円となって、審査請求料だけなら出願人に優しい制度と言えるかも。 しかも、

一 特許出願(次号に掲げるものを除く。)をする者 1件につき1万6千円

 と出願手数料を入れても222600円で、まだまだ特許庁は赤字です。

 

 弁理士試験的には困ったちゃんなことも書かれています。

 「日米欧三極特許庁会合において、出願明細書様式の統一について合意を得た。 ・・・ 08年度にPCT規則及び国内規則の改正など必要な準備を行い、09年4月からの運用開始を目指す。」

 って、WIPOにおいて、実体特許法条約の議論が南北問題のおかげで進行しないから、三極で勝手に話し合って動いちゃいましょう!みたいのを聞いたことがあるけど、当に同じようなことかしら?!

 「手続の簡素化及び出願人の手続上のミスの救済等を認めることにより、特許制度をよりユーザーフレンドリーなものにする「特許法条約」への早期加盟に向け、必要な法令、・・・の整備に関し」

 「「実体特許法条約」の骨子案をベースに、・・・。 ・・・条約草案について議論を行い、07年中の合意を目指す。」

 ということで、実体特許法条約締結へ向けた一里塚となる出願形式の統一は、行われるようである。 ここは、きっと特許法施行規則レベルの変更といえるだろう。 実務的には重要だろうが、試験的にはまぁたいしたことないじゃろう。 実体特許法条約は、三極で合意してもWIPOの問題もあるからまだまだだろうけど、特許法条約に関しては批准、加盟となると特許法の改正がありますね。 商標法にいう補完制度のようなものが入るであろうことから、出願日の認定の問題が出るでしょうね。 とすれば、その辺はきっと条文で規定されるでしょうね(=法改正となりますね)。

 「最終的には、「一出願、一調査、一審査、一特許」が可能となる「世界特許」の実現を目指す。」

 とあるけど、パリ条約の原則である属地主義の考え方はどうやって整合性をとるんでしょうか? 属地主義では、権利の発生から各国によるはずですよね・・・ 

 裁判体系に関しては、民法とかの成立が国ごとに全く異なるので世界統一はできないと言われているかと思う。 そんな中、日本の侵害事件では、特許権の有効・無効までもが争われていて、つまり、特許法も今の日本の実務の中では、裁判所の影響をもの凄く受けているわけで、進歩性なんて観点では裁判所までも含めた国際調和が必要になるわけで、どうするんですかね? しかも、TSMテストをしている米国と阻害要因の日本とがどうやって進歩性の判断を歩み寄るんでしょうか? 世界特許が生まれる際には、当然ながら弁理士も世界弁理士みたいになっていくでしょうから、実体特許法条約に関しては非常に気になります。 それとも、特許権発生までしか書かれていないように、特許権発生後は、特許権のの有効・無効を含めて、これまで通り属地主義で行くということになるのでしょうか? しかも、特許権ってその国ごとの経済政策と密接にリンクしているでしょうに、どうするんですかね? 記載方法だって、米国と日本ではまったく違ってて、前例が大好きな役人の一員である日本の審査官が従前と違う形になることに慣れてくれるんですかね??? 審査官にしたって、日本の審査官は、民間経験のないお役人さまですし、欧州や米国は、民間上がりのPh.Dとかだったりするわけですよね。 この差もどう埋めるんでしょうか?

 加えて、

 「「模倣品・海賊版拡散防止条約」(仮称)の早期実現を目指す。」

 とあるので、模倣品・海賊版に特に関連する商標法、著作権法及び意匠法では条約締結に向けて国内法の整備がなされるでしょうね。

 ということで、大改正があったばっかりですが、今後は、条約との絡みで種々法改正がありそうです。 

 

 ここからは、特許庁の下世話な手伝いともいえる話になりますが・・・

 「権利取得の各段階における管理手法、知財管理体制の在り方等に関し、検討を行う。 ・・・、その検討をベースとし、・・・、「戦略的発明管理ガイドライン(事例集)」(仮称)を策定・公表する」

 とあって、これは面白そうです。

 「特許制度利用上位企業について、海外出願率、特許査定率等の情報を提供する。 また、企業の知財戦略策定に資するよう、・・・、各企業の特許出願件数や審査実績の経年情報等のデータを取得できる「特許戦略ポータルサイト」(仮称)の試行を開始する。」

 って、特許公報が開示されることにより中韓に情報が漏れていることを気にしろといいつつ、各社の知財戦略にも関わってくるようなものを開示するという。 いやぁ、ここは、企業からすれば余計なお世話なんじゃないでしょうか? まぁ、上にあるようなことは、お金を払ってどっかに頼めば、調べてもらえることなんでしょうけど・・・ 特許庁HP上でそんなポータルをたちあげるということは、タダでその情報を入れられるんですから、いいっすよね。

 「海外への出願比率3割の実現を目指す。」

 05年は、22%だそうです。 

 「49.1%となっている我が国の国内出願の特許査定率について、全体で、海外にも出願する国内出願や欧米における出願並みの数値(05年:55~60%)の実現を目指す。」

 ってあるんですが・・・ ここはいつも疑問に思っていて、特に、日本と欧米での特許査定率を比べますが、そもそも日本と米国の進歩性の考え方は、方やinventive stepがないといけないのに、方やnonobviousnessですよ。 全然違うし、しかも、後出しの実験成績証明書とかの認容ぷりとかも異なるから、日米欧に出願されている出願同士でまず、差定率の差を算出してもらって、さらに各国での特許査定率を比べるというのが大事なんじゃないですかね。 統計数字は統計の取り方、解釈段階でいくらでも数字合わせできますからね・・・

 「知財戦略、事業戦略及び研究開発戦略を三位一体で推進する観点から、知財戦略に一元的に責任を有する者CPO(Cheif Patent Officer)、CIPO(Chief Intellectual Property Officer)の設置など、企業内における知財体制整備を○○する。」

 ここでもCIPOというワードが出ています。 いずれ、CIPOについて調べてみようと思っています。

 なお、○○部分には、「慫慂」と記載されています。 ’しょうよう’と読むようで、suggestionの意味みたいです。

 「07年度には、・・・全文テキスト検索機能を追加する・・・、特許電子図書館(IPDL)の機能強化を行う。」

 って、これは、すばらしいですね! IPDLでサーチをすると原則、請求の範囲サーチなのでノイズが少なくてよかったのですが、たまには全文検索もできたらなぁって思ってたのもあって、グッジョブ!です。 今まで、IPDLが全文検索できるようにしてなかったのは、検索サービス会社の民業圧迫になるからとかいわれてましたけど、解消したんでしょうか???

 

 

本日のキーワード: IPCCは財団法人なんですね

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2007年2月25日 (日)

バイオマス燃料遡って

 2007年2月18日付け朝日新聞朝刊に「環境省・業界が主導権争い」として記事が出ています。 そこによれば、「現行法や車の性能から、直接3%混合やETBE7%混合なら既存車にそのまま使える。」とあります。 車の性能から3%っていうのも変ですね。 米国やブラジルでは3%以上の混合比を達成していますからね。 やはり、酒税法の問題なんでしょうか?

 

 「大手18社で構成する石油連盟は昨年1月、直接混合ではなく、エタノールを「ETBE」という物質にして混ぜる別方式の採用を決めた。」とあって、エタノールをわざわざイソブテンと反応させて、エーテルとした後に混合する方式を取るようである。 それには、地球環境のためというよりも、単に主導したいという思惑が見え隠れします。 というのも、イソブテンは、石油精製の副生成物だそうだからです。 しかも、コストが更にかかりますよね。。。

 

 ここでは、国と石油業界とで、足並みが乱れているわけですが、国が環境省主導で動いているのが問題なのかもしれません。 ここはやっぱり、経済産業省が主導すると話は変わるかも知れませんね。 内実を詳しくは知らないので、石油連盟がETBEにこだわる理由として記事中であげている部分を引用しておきます。

 「石油連盟が直接混合を採用しなかった理由の1つが、水分が混入するとエタノールの含む水分がETBE以上に分離してしまう性質だ。 給油時に水分が混ざる危険性が高まるという。」

 「石油業界は、E3を導入すると、エタノールによる金属腐食対策などの設備投資に3500億円以上かかるとしている。」

 

 因みに、ETBE混合ガソリンは、今春から試験販売されるようです。 エタノールだけでもコストが合わないといわれているのに、ETBEにするということは更にコストがかかるわけで、ここでのETBEは、醸造エタノールから作られたものでしょうかね???

 

 

本日のキーワード: 地産地消とETBE

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2007年2月24日 (土)

バイオマス燃料その後

 最近、新聞でバイオマス燃料についての記事が出ない日が少なくなってきましたね。 

 

 2007年2月24日の日本経済新聞朝刊では、「原料に「セルロースを」」としてワシントンからの記事が出ています。 以前、とうもろこしをエタノールにするか、飼料にするかで、穀物戦争が始まるというTV東京のWBSでの話を書いたことがありますが、今回の記事は当にその話でして、米国で、バイオエタノールの原料として、とうもろこしを使うのではなく、木くずや草のセルロースを使おうという米政府の方針表明に関する記事です。

 ただ、いつも思うことなのですが、大前提として、無から有は生まれないわけです。 バイオエタノールを使おうが、石油を使おうが、どちらにしても地球から簒奪しているわけでして、地球マスという観点でみたときには、どういった方向に進むのがいいんですかね。。。 そういった議論って、見えてこないし、中々本等にも書いてないので、いつも不思議に思っています。 単に、中東依存度を下げるためというか、自国のエネルギー戦略のために使われている気来も否定できませんよね。

 

 その前日の2007年2月23日付け日本経済新聞の朝刊には、日本での話として、「バイオ燃料、生産促進」として記事が出ています。 「政府は22日、国産バイオ燃料の生産量を、2030年までに年間ガソリン消費量の一割に相当する600万㌔㍑に拡大することを目標にした報告書をまとめた。」ということです。 バイオ燃料の普及を目指す関係府省の局長級会合として「バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議」というのがあるようです。

 「バイオエタノールの生産量は、ブラジルが1570万㌔㍑、米国が1500万㌔㍑であるのに対し、日本は30㌔㍑」だそうです。 日本って、年間で、牛乳パック30000本分しかバイオエタノールを作っていないんですね。 確かに、とうろもろこしが原料として主流な中、そんなものを多くは作っていない日本では無理がありますよね。 日本での原料については記事中で、小麦やサトウキビである旨が記載されています。 前記WBSでは、確か十勝地方でモデルスタディをやっているという話が紹介されていて、その時に紹介されていた原料は地場でまかなえる小麦だった気がします。

 ここは、隔絶の感を覚えざるを得ないのですが、「ガソリンに混ぜることのできるバイオエタノールの量は日本では3%が上限。 一方、ブラジルは20-25%、米国でも一部の州は10%の混合を義務付けている。」だそうです。 日本で、エタノール含有量を低く抑えなければならない理由は、酒税との観点ですかね??? 謎です。

 

 日本でも、セルロース原料を元にバイオエタノールを作ろうという話もありますし(セルラーゼが重要視されてきますね)、昨今では、よく鹿や猪による食害等の問題もよくニュースで流れますから、大学の林学科の人気が出てきたりするといいんですがね。

 

 

本日のキーワード: セルロース

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2007年2月 2日 (金)

バイオマス燃料

 ちょっと古くなるが、日本経済新聞の1月24日水曜日朝刊の1面に「バイオ燃料普及へ新法」という記事がでていた。 昨今、石油価格が高騰しているわけであるが、それでもコスト&税上の問題から、まだまだバイオ燃料の普及は時間がかかるみたいな感覚でいた。 また、さらにちょっと前になるが、TV東京のWBSで1月12日に放送された「穀物争奪戦」でも、バイオエタノールの問題を食とからめて取り上げていた。 地球温暖化に絡む二酸化炭素の問題も含めて、知的財産の面からも、双方(食&環境)が国家戦略に直結する問題であるだけに、潜在的に面白いのでは?と思っていたりするのである。

 そして、日本経済新聞の2月2日金曜日朝刊の15面には、「セルロース活用始まる」として、これまで未使用だったセルロースの有効活用が進んでいる旨の記事がある。 この辺の話だと特許の話になりますね。 RITE(地球環境産業技術研究機構)やバイオエタノール・ジャパン・関西といったところが研究をしているようである。

 ようは、セルロース =酵素分解⇒ 糖 =発酵⇒ エタノールという流れの中で、どの工程を効率化するかという観点での特許と思われる。

 「産業技術総合研究所は、機械的な粉砕と高温の水処理を組み合わせて木のセルロース結晶をほぐすことに成功した。 木材を千分の一㍉単位まで砕き、セ氏ニ百度以上の加圧熱水に通してセルロースの結晶構造が壊れて酵素が反応しやすくする。」だそうである。 いやぁ、こういった特許出願に携わっていきたいものですねぇ~

 

 前々から、メタンやエタノールを燃やすとガソリンを燃やすより地球温暖化ガスが出にくいと聞いているのだが、何故なのか不思議に思っていた。 で、燃焼熱の観点からちょっと考えてみると、

CH4+2O2=CO2+2H2O+891kJ/molとなり、1CO2排出で、891kJのエネルギーを取り出せる。

C8H18+12.5O2=8CO2+9H2O+5470となり、8CO2排出で、5470kJのエネルギーを取り出せるので、1CO2換算で、609kJのエネルギーを取り出していることとなる。

C2H5OH+3O2=2CO2+3H2O+1368となり、1CO2換算で、684kJのエネルギーを取り出していることになる。

 理論的にだけで考えると、ガソリンと比べて、エタノールを燃やしても、CO2収支的にそんなに得している感じもしないけど・・・ メタンを燃やすのが一番効率は良さそうである。 ただ、牛さん等の反芻動物のゲップを集めるわけにもいかないからなぁ。

 

 

本日のキーワード: 燃焼熱

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2006年12月26日 (火)

模倣品は商標権侵害???

 特許庁HPに平成19年度知的財産政策関連予算案等の概要として、平成19年度の予算案が掲示されている。 そして、知的財産推進計画2006に従った形での主要な4つの施策について予算だてされている。 ここで、面白いのが、「I 世界最高水準の迅速・的確な特許審査の実現」中の主要施策として、「4.任期付審査官の増員」というのがあるのだが、なぜか人件費の総額ではなく、98人と記載されている。 因みに、4つの施策の予算を眺めてみると、大体細項目の総和が4つのそれぞれの施策の予算案と一致しているのだが、「I 世界最高水準の迅速・的確な特許審査の実現」だけは、全体として624.9億円の予算が計上されているのに、「I」中の主要施策の総計でも220.8億円+98人としかならない。 おおよそ400億円は人件費??? 

 

 って、そんなことに興味をもったんではなくて、

 

 「II グローバルな権利取得の促進と模倣品対策の強化」として、模倣品対策キャンペーンというのがある。 で、斯かる予算案は来年度の分なので、今年の分ではないが、本年11月30日よりキャンペーンが行われているようである。

 で、このキャンペーン用の2カット4種類のポスターが・・・

 模倣品というと中国というイメージなんだけど、どう見ても東南又は南アジアで、なんだかその風情が良く表れているというか・・・ まぁ、それ程アジアの国を旅しているわけではないので、我輩がいうのも何ではあるが、

1.ドレッドヘアーのアジアに魅せられたバックパッカーの西洋人

2.それによりそう現地調達と思われる日本人のオネイチャン

3.「これって本物?」ときく胸元ぱっくりの馬鹿そうなOL2人組

4.「ホンモノ、ホンモノ、バレナイョ」と答えるアンちゃん

 いやはや、アジアを旅した際に良く目にした光景であります。 私の知っている限りでは、「ホンモノ、ホンモノ、バレナイョ」と言われるよりは、「ニセモノ、ミルダケ、ヤスイョ」と言われることの方が多かったけど。 

 

 って、これまた、興味を持ったこととは違くって、

 

 で、ここからが本題で。。。 新聞だか、ネットニュースで読んだと思うんだが(下記、記述ね。)、ニセモノを購入してもいいんじゃん的な発想の人が結構多くって、確か、これは同じように、アメリカでも多いみたいなアンケート結果があったと思うんだけど、、、 特許庁HPによれば、「本年8月に内閣府が公表した世論調査においても、「ニセモノを購入するのは仕方ない」、「購入してもよい」との回答は45.2%で、約半数がニセモノ購入を容認する回答となっています。」とある(誤記ありですね。。。)。 

 なんでこれまで書いてきたようなことをサーフィンすることになったかというと、、、 パテントサロンでトピック化されている南日本新聞の「偽ブランド流入増加 観光客、薄い罪意識/鹿空港」という記事を見たからなのです。 この記事内にもあるけど、よく、模倣品は著作権や商標権違反ですってニュースを見ると思うんだけど、ホントなの?っていっつも思っていたのだ。 著作権の方はよくわからないから置いとくとして、、、 

 商標権について考えてみると、売りさばくことを目的で大量に仕入れた場合には商標権違反といっても理解できるんですが・・・ この場合は、業として商品を譲渡するのであって、斯かる行為は、3条1項2号にいう、商品に標章を付したものを譲渡若しくは引渡しのために輸入する行為、すなわち商品商標の使用に該当し、そして、模倣品なので、当然に専用権の範囲内の使用に該当する(模倣品といえる以上、少なくとも禁止権の範囲内の使用にはなるし。。。)。 したがって、商標権の侵害が成立する(25条)。 これはあまり問題がないと考える。

 問題としたいのは、譲渡目的でなく、個人使用を目的として模倣品を輸入した場合。 これがよく分からないのだ。 この場合、「業として」に該当しないから、商標の使用に該当しないと文言上解釈されるんじゃないかな?というのが、私の中での考え。 で、南日本新聞の記事になるんだが、関税法で取り締まるとのこと。 関税法には、商標権侵害を構成しなくても、商標権に属するようなもの(いわゆるコピー商品)を輸入するのはダメですよ的な規定でもあるのかと思ったのだが・・・

 で、関税法を読んでみると、

関税法69条の8(輸入してはならない貨物) 次に掲げる貨物は輸入してはならない。

9号 特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権、回路配置利用権又は育成者権を侵害する物品

 しかし、ここでも商標権の侵害が成立していないと関税法に基づいた権利行使ができないように読めると思うのだが・・・ うむむむ。 結局、今日のところは私の中で迷宮入りだな・・・ いやはや、関税法関連の水際措置も弁理士業務の1つじゃなかったっけ??? 勉強しないとね。。。 って、実務でやることはないかもしれないので、今のうちだぁなぁぁ~~~

 因みに、記事にあるとおり、

関税法109条2項 69条の8第1項7号から10号までに掲げる貨物を輸入した者は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 

 

本日のキーワード: 模倣品はいけません!!!

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